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注意書き 虐待お兄さんが行方不明になります ゆっくりが普通のゆっくりとは違います 以上 日が沈みかけ、薄暗くなってきた山の中にゆっくり達の悲鳴が木霊していた。 「もうやだよおおおおおおおおおおおおおお!!!!だずげでえええええええええええええええええええええ!!!!」 「おねがいだがらもうやべでくだざいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」 叫び声をあげるゆっくり達の中には一人の男が居た。 麓の村に住んでいた男だが、男は己のことを『虐待お兄さん』と名乗っていた。 趣味はゆっくりを虐待し、殺すこと。 だから男は今この上ない幸福を感じていた。 何故なら、ゆっくりを己の手で痛めつけて殺しているからだ。 無様に喚き、悲鳴を上げ、何もできずに死んでいくゆっくりが男は好きだった。 正確には、ゆっくりを殺す事が男は好きだった。 右腕で殴り、左腕で投げ、右足で踏み、左足で蹴る。 己の四肢を振るうだけでゆっくりは死んでいく。そんなにもゆっくりは脆かった。 中にはもちろん抵抗するゆっくりも居たが、人間に敵うわけがなく男に殺されていった。 「おちびちゃんたちはいそいで逃げてね!! まりさが囮になるからね!!」 「まりさごめんね…… 急いで口の中に入ってね!! ゆっくりしないで逃げるよ!!」 「みゃみゃあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」 家族を逃すため囮になろうとしたまりさは掴まれ、逃げようとしたれいむにぶつけられた。 口の中に居た子ゆっくりは潰れ、親のまりさとれいむももう動かなかった。 「人間なんかれいむ達の敵じゃないよ!!!! ゆっくり死んでね!!!!!」 「「「「「「「ゆっくりしんでね!!!!」」」」」」」 仲間と一緒に体当たりを仕掛けてきたゆっくりは、一匹残らず殺された。 ただ潰されたゆっくりは幸せだっただろう。数匹のゆっくりは底面の皮を破くだけで男は済ました。 動けば中身がこぼれて死ぬ。動かなくても徐々に中身がこぼれていって死んでしまう。 迫り来る死という恐怖に泣き叫ぶゆっくりの姿は相変わらず滑稽で、男の顔は笑っていた。 普通の人間であるならば、これだけの悲鳴を聞いていれば発狂するだろう。 しかし、男は『虐待お兄さん』である。今この場で感じているのは愉悦だけだ。 逃げるゆっくりも立ち向かうゆっくりも、どんどん男に殺されていく。 そして、最後に残った一匹のゆっくり。成体のゆっくりれいむが震えていた。 逃げようとしても、立ち向かっても男に殺されるのはもう分かりきっているのだろう。 どんな風に虐待しようか『虐待お兄さん』の男が考えていると、ある事を思いついた。 やわらかいゆっくりの体を持ち上げて、両手でゆっくりの頭頂部を男は掴む。 「な、なにするの!! ゆっくり離してね!!」 喚くゆっくりを無視して男は手に力を込め、真っ二つに引き千切ろうとした。 「おにいざんやべでね!! 痛いからはなじでね!!」 男がゆっくりの願いなど叶えてやるわけがなく、弾力のある皮はどんどん伸びていく。 「やだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!! じにだぐないよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 そんな風に叫びながら、れいむは千切られた。 男の手にはちょうど半分に分かれたれいむがあり、片方は投げ捨てもう一つは持ち帰る事にした。家へ帰ってから食べるつもりである。 周囲を見渡してもゆっくりはもういないようなので、男は山を降りる事にした。 ゆっくりを追いかけてどんどん奥まできてしまい、帰るのが面倒だと男は思った。 男が去ってから少し経つと、一匹のゆっくりの残骸が震え始めた。 いや、一匹だけではない。見ればどのゆっくりの残骸も震えていた。 やがて一匹のまりさの残骸から腕が生え出して、徐々に元の丸い形に戻り始めた。 何秒も待たずにまりさは元の姿に戻り、辺りを見回してから息を吐いた。 「さて、今日もお疲れ様なんだぜ」 「お疲れ〜」 「一人だけだったね」 「でもこんなことよくやるよ」 「他の人間さんは忙しそうなのにねぇ」 まりさの声に反応して元の姿に戻ったゆっくり達は好き勝手に話を始めたが、男に残骸を撒き散らされてしまったゆっくりはまだ戻れていなかった。 「じゃ、いつもみたく先に元の姿に戻れたやつはまだ戻れてない奴の手助けをしてほしいんだぜ。戻れてない奴はどんどん助けを近くの奴に求めるんだぜ」 手を叩きながらまりさは指示を飛ばす。どのゆっくりも文句の一つも言わず指示通り動き始めた。 「あと数合わせで分裂した奴もちゃんと元に戻すんだぜ」 「しょうだよ!! もどらなかったらみんなこんな風に自我をもっちゃうよ!!」 まりさの言葉に続くように一匹の小さなれいむがまりさの隣でふよふよ浮きながら言った。 「お前さんも手伝ってくるんだぜ」 「みゅ〜… 面倒だよぉ…」 「そんな事は通用しないんだぜ」 「わかってりゅよ!!」 小さなれいむはふよふよと飛んでいく。その姿を見送ってからまりさもふよふよ浮き始める。 元の姿に戻ろうとしている仲間の残骸を集める作業に入るのだ。 残骸を集めるのは実に大変である。 ある程度の距離ならば勝手に残骸と残骸が勝手にくっ付いて元の姿に戻ろうとするのだが、撒き散らされてしまってはくっ付くことはできない。 放っておいても一番多く集まった残骸が中途半端に復元され、時間を置けば徐々に修復される。 しかし、この群れはもうあの『虐待お兄さん』に潰されてしまった群れなのだ。 それなのにこの場に留まっていてしまっては、流石に人間にだって怪しまれてしまう。 ゆっくりはあくまで『愚鈍で馬鹿で意地汚い動く饅頭』でなければならない。この秘密を人間に知られない為にも、今は一刻も早くこの山から離れなければならないのだ。 「困りました……」 まりさが仲間の残骸を集めていると、半分だけのれいむが俯いて浮いていた。 『虐待お兄さん』に最後真っ二つにされ、片方を持っていかれてしまったれいむだ。 「まあ、お前さんは仕方ないんだぜ。どうせ少ししたら元に戻れんだから人間に見られないように移動するしかないんだぜ」 食べられたりすれば適当に復活できるゆっくりではあるが、流石に中途半端に食べられてはそれも無理である。 このれいむは自然に修復されるまで待つしかないのだろう。 だが、れいむの返事は違った。 「いえ、別に元の姿に戻れないの事で困ってるんじゃないんです」 「? どういうことなんだぜ?」 「実は……」 山を順調に下っていた男は一つの違和感に気づいた。 最初は気のせいだと思っていたのだが、どうやら気のせいではないらしい。 右手に持っていたゆっくりれいむの半身がもぞもぞ動き出していたのだ。 不思議に思いながらゆっくりを顔の前まで持ってくると、断面から餡子がこぼれなくなっていた。 断面の方を見てみると餡子がこぼれない理由が分かった。餡子が消えていたのだ。 ゆっくりの中身である筈の餡子は見事に無くなり、断面には何もない空間が広がっていた。。 最初は餡子がこぼれて皮だけになったと思ったのだが、どうやら違うようである。 男が手を突っ込んでみると、男の腕はそのまま入ってしまったからだ。 いくら成体のゆっくりとは半分に切り取ったゆっくりの体はそこまで大きくない。 恐る恐る男は己の顔をゆっくりの断面に入れてみる。すると、男はゆっくりの中に吸い込まれていくのが分かった。 慌てて顔を皮から出そうにも既に手遅れで、男は顔から下も全て吸いこまれてしまった。 後には何も残らず、残ったゆっくりの皮はふよふよ浮いて男が下っていた山道を再び登り始めた。 「つまり、引き千切られた半分の方も復活してしまいどうやらあの男を飲み込んでしまったみたいなんです……」 「はぁ……」 れいむの説明を聞いていたまりさは溜息を吐いた。 今の話はおそらく本当の事で、間違いなく先ほどの『虐待お兄さん』は吸い込まれてしまったのだろう。 「全く、運の悪い人間さんだぜ……」 そう言いながらまりさは頭の裏を掻く。 人がいなくなったと分かれば人間は間違いなく山狩りをするだろう、そう考えてまりさは再び指示を出す。。 「れいむの半身がこっちに来たら出発するんだぜ。その前に各自修復するんだぜ!!」 ゆっくり達は再び作業を再開する。 今優先することは急いでこの場を離れ移動することだ。下手したら人間に見つかってまた潰されるかもしれないからだ。 流石に二日連続で潰されるのは嫌だからか、修復速度もどんどん上がってきている。 まりさも仲間の残骸を集め始めてから、再び溜息を吐いた。 「人間さんがゆっくりって名付けた癖に、ゆっくりがゆっくりできる日は来るのかだぜ……」 ま、ここじゃ無理かとまりさは思った。 終 by大貫さん ↓は後書きと感想フォームへの返事です。読みたくない方はこのまま戻ってください こんな駄文を最後まで読んで頂き本当にありがとうございます!! 本当は膿と膿以降人間を酷い目にあわす話は書くつもりはありませんでした。 ただ、あるれいむのAAを見て (これ、誰か吸い込まれたら面白そうだなぁ…)って思ったので書いてみました。 感想フォームに感想下さった方、本当にありがとうございます。 (名無しさん) 2008-11-10 15 16 03 後書きに対してのご忠告、本当にありがとうございます。 自分が作者様をおちょくるつもりはありませんでした。ただ、一言断っておいた方がいいかも…… と思っただけなのです。 本当にすいませんでした。 (名無しさん) 2008-11-19 13 43 03 読んで下さりありがとうございます。 タイトルを見れば分かるように、ゆっくりの中の膿と人間の中の膿を比較するために書いた作品です。 ですが、この作中に出てきた虐待お兄さんも他の人が書かれれば立派殺される事もなかったと思います。 (名無しさん) 2008-12-05 17 30 26 確かに原作の靈夢と魔理沙ならばふぅ〜んとかへぇ〜で済ましそうですね…… 反省です。 本当は最初は霖之助の視点で書くつもりだったんですが、霖之助というキャラは本当に扱い難いキャラだったので諦めさせてもらいました。申し訳ありません。 あと、最後に色々書いてくださいと言ってくださり本当にありがとうございます。 虐待スレという場で、ぬるいじめでも良いと言ってくださり本当に嬉しかったです。ありがとうございます。 最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。お目汚し失礼!! 書いた作品一覧 ゆっくりいじめ系352 虐められるゆっくり ゆっくりいじめ系382 ある馬鹿なゆっくりの話 ゆっくりいじめ系394 きめぇ丸 ゆっくりいじめ系421 めーりんとこうりん ゆっくりいじめ系488 ゆっくり飼ってます ゆっくりいじめ系497 携帯でチマチマ書いてみた ゆっくりいじめ系571 みんなで食べよう ゆっくりいじめ系572 きめぇ丸その後 ゆっくりいじめ系596 ゆこまち ゆっくりいじめ系611 どこで何が狂い出したのか… ゆっくりいじめ系628 鳩と餌と糞 ゆっくりいじめ系793 誰かがやらねばいけないこと ゆっくりいじめ系823 保護場 ゆっくりいじめ系843 ゆっくり飼ってます2 ゆっくりいじめ系900 膿と膿 幽香×ゆっくり系9 ある馬鹿なゆっくりの話2 森近霖之助×ゆっくり系1 代価 ゆっくりいじめ小ネタ125 虫眼鏡 ゆっくりいじめ小ネタ128 ゆっくりが大好きだ!! ゆっくりいじめ小ネタ140 ガラス ゆっくりいじめ小ネタ146 生まれ変わり ゆっくりいじめ小ネタ251 飼われているゆっくり 野良のゆっくり
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警告* 原作キャラがゆっくりを永遠にゆっくりできなくします。 紅くて冥い悪魔の館。門番の妖怪ももちろん紅くて悪魔的。コッペパン一個の低燃費なんて都市伝説。黒白の鼠も姿は見えず、本日の業務は無事に終了するお時間。 「お疲れさま。今日の差し入れは期待していいわよ」 こんな平和な時間には、大抵どこからともなく悪魔的完璧メイド長がバスケットを提げて現れる。ばさりと布を広げれば、門の前も瀟洒なティールームに早変わり。 「地震の異変の時に、桃をたくさんもらってきたから、タルトにしてみたわ」 「まあ! それは楽しみですね」 「あとサンドイッチもあるから」 「ちょうどおなかが空いていたんですよ」 ポットとカップを並べ、甘い香りを漂わせる布を捲ると、バスケットにはトマトと蒸し鶏をくわえた、紅白の縁起のよさそうな丸っこい下膨れのナマモノがおさまっていた。生意気にもからしマヨネーズのレタスだけ器用に残して、パンも具もぐっちゃぐちゃに食い散らかされていた。敷いておいた布も運命的にずれて、ソースは飛び散りレタスはべっちょり、バスケットはシミだらけ。 「うっめ! これめっちゃうっめっ!」 「咲夜さん」 「そうね、やっぱりタルトでお茶にしましょう」 さすがは瀟洒なパーフェクトメイド。微塵も動じず、もう一つのバスケットの布を取る。 「むーしゃ! むーしゃ! しあわせー!」 「ゆっくりおいしかったね!」 もう一つのバスケットにも、先ほどのものより二回りほど小さい丸っこい連中がごろんごろん詰まっていた。そこにタルトが入っていたことを示すのは、桃の匂いと飛び散ったシロップ、散らかった生地の残骸だけ。 「ずいぶん革命的なピーチタルトですね」 「おいしかったよ! おかわりもたべてあげるよ!」 丹誠込めたお菓子が、ゆっくりごときの餌になったのはもったいない。だが、衝動で饅頭潰しに走るような人材が、悪魔の館にいようはずもない。顔を見合わせる人間と妖怪は、その美貌に悪魔的な笑みを浮かべた。西瓜より大きいゆっくり一匹に、ソフトボールほどの小ゆっくりが四匹。全部で五匹、全員紅白。美鈴は口々にもっとよこせとわめきちらす子れいむをバスケットに戻し、咲夜は大きいれいむを両手で持ち上げた。柔らかい饅頭の頬に、しなやかな手指が食い込んでもにゅっと歪む。サンドイッチを散々に食い荒らした大れいむは満足げに身震いし、パンくずとトマト汁をあたりに飛び散らせる。咲夜の頬と美鈴の腕にもトマト汁が飛んだが、それは時間が止まっている間に奇麗になっていた。 「ねえ、サンドイッチ美味しかった?」 「おいしかったよ! もっとたべられるから、れいむたちにおかわりもってきてね!」 瀟洒に微笑むメイド長に、大れいむは頷くようにもにもに蠢く。 「美味しいのは当然ね。私のだもの」 「れいむがみつけたんだから、れいむのおかしだよ!」 「そう言うと思ったわ」 何の根拠もないゆっく理論に従って、えっへん、と威張るように斜め上を向く紅白まんじゅう。ここまでの対話はお互いに全くの予定調和。互いに主張は譲るつもりはなかったが、少なくとも悪魔的な人妖二人は、瀟洒なティータイムもお茶菓子も、いづれも諦めるつもりもなかった。 「これ、みんなあなたの子供?」 微笑む咲夜のとなりに座っている美鈴が、タルトの入っていたバスケットを宙ぶらりんの紅白に見せつけた。四匹の子ゆっくりは下膨れの皮も髪の毛もシロップでべとべと、生地のかけらで粉だらけ。紅茶といっしょに二人のおなかにおさまるはずだった桃のタルトを食い荒らして満腹の子れいむたちは、バスケットを揺すられてゆぅゆぅと喜んでいる。 「あ! おかーさんだ!」 「おいちかったね!」 「おかーさん、あまいのもっとちょうだい!」 「うん! れいむのあかちゃん! みんなかわいくてごめんね!」 「四匹ですね。咲夜さん、四は縁起のいい数字なんですよ」 「そうね、色々な意味で」 「ええ、色々な意味で」 悪魔的に笑みを交わすと、美鈴はまずその一匹を取り上げた。掌のうえで、ぷぅぷぅと頬を膨らませてゆっくりしている。 「あなたたちがサンドイッチとタルト全部食べちゃったから、私たちこのままじゃゆっくりできないの」 「ゆっくりできないひとにはようはないよ! れいむたちをゆっくりはなしてね!」 両側から挟むようにしっかり掌を押しあて、持ち重りのする母れいむを顔の高さまで持ち上げる咲夜。その表情は、普段通りのパーフェクトメイド。美鈴も掌サイズの子れいむをもにもに弄ぶのにも飽きてバスケットに戻し、飛び出さないよう傾けて、四匹まとめて転がして遊んでいる。ゆっゆっと嬉しそうに転がる子ゆっくり。その様子を慈母のような顔して眺める美鈴。ただ、挟まれて持ち上げられたままの母れいむだけが、ぷーと頬を膨らませて不満そう。 「あなたに用が無くても、私たちにはあるの。ねえ、簡単なゲームをしましょう。あなたがうまくすれば、おいしいものでおなかいっぱいにしてあげる」 「ゆ! ゆっくりするよ! れいむはどうすればいいの?」 食べ物で釣ればゆっくりは入れ食いである。目の色を変えた母れいむは、中空でぶるんぶるんと震えて咲夜を急かす。声を張り上げるたびに、口の端についていたパンくずが飛び散るが、横合いから美鈴が目にも留まらぬ早業で叩き落とす。 咲夜さんが瀟洒にこぼしたパンくずなら、華麗に唇で奇麗にしてあげられるのに。美鈴は密やかに唇を舌で湿らせる。 「慌てないの。あなたはゆっくりしていなさい。問題はあっちのおねえさんが出すから」 「ゆっ! おねえさんはやくしてね!」 いい加減手が疲れてきた咲夜は細いおみ足を見せつけるように横座り、母れいむを膝に乗せる。普段採っている餌とは比べるべくもないごちそうで満腹、優しそうなおねえさんたちに遊んでもらえて、しかもこの後はおいしいものでおなかいっぱいにしてもらえる。まさにゆっくり状態であった。餡子脳のゆっくりれいむの親子はもはや逃げることさえ考えていないが、瀟洒なティータイムのためには、どうしても全員をゆっくりさせる必要があった。美鈴は静かにバスケットに布をかけると、ゆっくりゆっくりうるさい母れいむを膝に乗せている咲夜の向かいに座り直す。大胆なスリットから覗くおみ足は超彩光。膝が触れ合うほどの距離で、人妖の二人は悪魔的な笑みを交わす。その表情は、膝のうえにドまんじゅうさえのっていなければ、ソフトネチョでイカロで春ですよー、寸前でさえあった。 「ゆっ! くらいよ!」 「おかーさーん、どこー」 バスケットを覆う布の下から、ぶちこわしな声が次々にあがる。布をぽこぽこ持ち上げて、子れいむが跳ねている。ゆっ、と伸び上がってバスケットを覗こうとする母れいむを、咲夜はしっかり抱えなおす。 「問題! このなかでゆっくりしているあなたの赤ちゃん、全部でいくつ?」 「ゆ! かんたんだよ! れいむのかわいいあかちゃんは4つ!」 可愛い子供の数を間違えるはずなど、あるはずもない。こんな簡単なことでおいしいものでおなかいっぱいになるなんて、自分はなんてゆっくりできるゆっくりなのだろう。母れいむは答え合わせの瞬間まで、そう確信していた。 「残念、三匹でした〜」 「ゆ゙?! な゙ん゙でへる゙の゙ぉ゙!」 自信たっぷりの母れいむの回答に、美鈴はさっと布を剥ぎ取った。不正解を告げられた母れいむが目を見開いて必死に覗き込んでも、バスケットの中には、不思議そうな顔をした子れいむが三匹、ゆっくりしているだけ。 「あなたたちっ、おねーちゃんはどうしたのっ」 「ゆ〜? くらくてわからなかったよ〜?」 「これは手品っていうのよ。もう一回やってみる? 次はおいしいものでおなかいっぱいにできるかしら」 咲夜はバスケットに飛びつこうとする母れいむを抱え込み、ゆっくりと頬を撫でる。美鈴は抱えられている母れいむによく見えるよう、バスケットを傾けるが、中で頬のシロップを舐めあったり、髪の毛についたタルト生地をついばんだりしているのはどうしても三匹。母れいむは頬を膨らませて上下にぷーぷー揺れている。可愛い赤ちゃんはなぜか一匹減っているが、さっきのサンドイッチよりも美味しいものがおなかいっぱい、の誘惑にゆっくりブレインが抗えるはずもなかった。 「ぜったいこたえるよ! こんどはゆっくりにしてね!」 「ええ、ゆっくり答えていってね」 再びバスケットに布をかけると、美鈴は母れいむの眼前に指をつきつけて尋ねた。 「次の問題はとってもゆっくりですよ。このなかでゆっくりしているあなたの赤ちゃん、全部でいくつ?」 「ゆっ! 3つだよ!」 母れいむは自信たっぷりに縦に震えると、先ほど数えた可愛い我が子の数を答える。 「どうかなぁ? じゃーん! 二匹でしたー」 美鈴が勿体つけて手をわきわきさせながら布をめくると、その中では何が起きているのか わからない顔をした子れいむが二匹ゆっくりしていた。 「ゆ゙ぎゅう゛?!」 思わず大口開けて目を見開き、餡子を飛ばして声をあげる母れいむ。 「あんまりゆっくりしているから、どこかに行ってしまったんじゃないかしら?」 「ゆ、ゆ、おねーちゃんがいないよ?」 「おかーさん、おねーちゃんどこー?」 きょときょと周りを見回す二匹の子れいむ。バスケットの中には、タルトの食べカスのほかは、影も形もリボンもない。 「ねえ。」震える母れいむの少し膨れた頬をしなやかな指先でなぞりながら、悪魔の館のメイド長が悪魔のように囁いた。「赤ちゃんはまた増やせばいいと思わない? タルトとサンドイッチ、美味しかったでしょう」 「もっと、おいしいもので、ゆっくり……」 母れいむの餡子脳に甘やかな悪魔の囁きが這いずり込んでいく。膝のうえの重たいゆっくりが繰り返すのを待って、咲夜は続ける。 「もうゲームを諦めるなら、赤ちゃん探しに行ってもいいのよ。それとも、おいしいものでおなかいっぱいになるゲームを続けたい?」 先ほど平らげたごちそう、そしてこれからおなかいっぱいにしてもらえるはずのごちそう。母れいむの心配は、手品、ごちそう、おなかいっぱい、という3つの単語で簡単に揺らぐ。 あかちゃんがどこかに行ってしまったのは、おねえさんのてじなだね! もっとおいしいものでおなかいっぱいになったら、あかちゃんのぶんももらってみんなでゆっくりしよう。ゆっくりブレインはあっさりと、手品で消えた子供よりも、悪魔のゲームを選んだ。 「ゆっくりつづけるよ!」 「あなたたちのおかあさん、消えたおねえさん探すより、ごちそう一人占めしたいって。ひどいお母さんねー」 バスケットの中の子れいむをのぞき込み、鈴を転がすような声で、母れいむの決断を悪意を含ませめて伝える美鈴。その言葉に、子れいむたちは頬をふくらませてぽいんぽいん跳ねて口々に不満の声をあげる。 「ゆっ! おかーさんひどいよ! ゆっくりしてないでおねーちゃんさがしてね!」 「そんなおかーさんはおかーさんじゃないよ! ゆっくりやめてね!」 「うるさいよ! おかーさんはみんなのごちそうのためにがんばってるよ! おねーさん、こんどはごちそうだよ! ゆっくりにしてね!」 美鈴がバスケットの中で暴れる子ゆっくりが見えなくなるように布をかぶせるのを見、母れいむは咲夜の膝のうえで急かす。 「問題! 今二匹いた赤ちゃんは、何匹になっているでしょう」 膝にバスケットを乗せ、腕を組んで笑顔の美鈴。しなやかな腕がたっぷりした質感の膨らみを持ち上げ、たわませている。その手が動いていないことだけを確かめ、母れいむは正解を確信して口の端を釣り上げ、自信たっぷりに声を張り上げる。 「ゆっ、ゆっ、2つだよ! あかいおねーさんゆっくりしてたもん!」 「はずれたから、可愛い赤ちゃんはとうとう一匹になっちゃいました〜」 満面の笑みを浮かべて布を剥ぎ取る美鈴。バスケットの中では、とうとう一匹になった 子れいむが、ゆんゆん泣きながら姉妹を探しているばかり。 「ゆ゙っぐり゙?!」 目を剥いて跳ねようとする母れいむを、咲夜はがっちり抑え付ける。涙を浮かべ、口の端から餡子を溢れさせる母れいむに、美鈴は子れいむを取り出すと、空のバスケットをひっくり返して底を叩いてみせた。タルトだった食べカスがぱらぱらこぼれるが、後は何もおちてこない。欠片を払い、掌のうえの子れいむを軽く揉んで弄びながら、美鈴は花のほころびるような笑みを浮かべる。咲夜を見上げるが、とても優しい笑顔を見せるばかり。子れいむの金切り声が聞こえる。母れいむはもう、何がなんだかわからなくなっていた。 「ゆ゙あ゙あ゙あ゙ん゙! お゙ね゙ーぢゃ゙ん゙がみ゙ん゙な゙い゙な゙い゙よ゙ゔ! お゙がーざん゙の゙ばがあ゙あ゙あ゙!」 あたまいたい。おねえさんたちはかんたんなげーむでおなかいっぱいになるっていったのに、にこにこしてるだけで、いじわるなてじなでれいむにちっともごちそうをくれない。あたまはぐらぐらするし、むずかしいてじなであかちゃんがいなくなっちゃった。 「最後の問題は、とっても簡単。3匹の赤ちゃんは、どこへどうやって行ったでしょう」 美鈴の白い手が翻り、泣きわめく子れいむを手首のスナップだけで垂直に跳ね上げ、手の甲と手の平を交互に返しては受け、お手玉のように遊んでいる。 「ゆ゙っぐり゙、ゆ゙っぐり゙じでね゙!」 半泣きの母れいむに、優しい声をかける咲夜。その笑顔は人間でありながら、悪魔で瀟洒。 「ええ、もちろんよ。特別ゆっくりにしてあげるから……ゆ っ く り 理 解 し て ね 「ゆ゙ 音が消え、母れいむは見た。紅い髪のおねえさんが、子供を掴んだ手を、大きく開いたままのの口に押し込んでくるのを。見えているのに、ゆっくりボディは動かない。自分に何が起きているのかもわからず、目を見開いたままの可愛い子れいむがゆっくり近づいてくる。しかし、母れいむは目を閉じることも、口を閉じることもできない。これから起きることをゆっくり理解した母れいむだが、視線を反らすことも、悲鳴をあげることもできなかった。母れいむに許された事は、ただ子ゆっくりを握った美鈴の拳が近づいてくるのを見つめ続けることだけだった。だが、絶望の瞬間はすぐには訪れなかった。 子れいむは、確かに近づいてきては、いる。だがそれはあまりにゆっくりしており、美鈴の手が大口あけた母れいむに触れるまで、母れいむの認識では三日はかかっていた。そして、翌日になって、口の奥の餡子に拳が沈みはじめた。体内に異物がゆっくりと潜り込んでいく。身体を形成する餡子をゆっくりと引き裂かれる激痛が、ゆっくりゆっくり一週間かけて母れいむを苛む。拳が餡子を十日にわたってまさぐり、二週間かけて押し広げた。 母れいむは手品で子供たちがどこへ消えたかを、文字通り身を引き裂く激痛をもってゆっくり理解した。簡単なゲームなんて、やるべきではなかったのだ。やめる機会もあったのに、あんな人間の言うとおりにするべきではなかったのに。餡子のなかに子供を残し、美鈴の手はたっぷり一週間かけて餡子を混ぜて穴を塞ぎ、五日で引き抜かれた。 そして、音が戻った。 「ゆ゙ぐ……ゆ゙っぎゅ……り゙……」 「正解は、あなたがゆっくりになっている間に、餡子のなかに詰め込んだ、でした!ゆっくり納得できました?」 美鈴の正解発表は、白目を剥き、痙攣している母れいむには聞こえていない。 「ゆ゙ぶ」 「おっと」 餡子を吐こうとする口を美鈴の掌が塞ぎ、そのまま指を突き立てて縫い止める。咲夜さんの膝の間に手を突っ込んで腿の感触を満喫しながら、四匹ぶん重くなった母れいむを片手で軽々と持ち上げる。妖怪だけに、腕力勝負は人間のメイド長とは比べ物にならない。程良くお肉のついたおいしそうな腕に、極めて実用的な、形のいい筋肉が浮き上がる。 重荷が退いて、ぽんぽんとエプロンを払う咲夜に片目を瞑って見せると、静かに気の流れを整え、饅頭に送り込んでいく。気が注がれるにつれ、脱力して下膨れに垂れていた皮がぴんと張ってきた。やがて、時間感覚だけを引き延ばされ、時間の拷問で精神から縊り殺されそうになっていた母れいむの目に僅かに光が戻る。 「ゆ゙っぐり゙や゙べでね゙!」 当然、殊勝な言葉が出てこようはずもない。 「やめてあげたいけど、あなたたちが全部食べちゃったから、私たちお茶の時間にゆっくりできなくなったのよね」 「れ゙い゙む゙だぢがみ゙づげだん゙だも゙ん゙! れ゙い゙む゙だぢの゙ごぢぞう゛だよ゙!」 咲夜の言葉に、美鈴の手の上でたっぷり膨れた母れいむが濁った声を張り上げる。もちろん、ただこんな饅頭に憎まれ口を利かせるためだけに気を使ったわけではない。気による加熱は、炎での加熱と違って食材を痛めず、ふっくらと調理することができる。ゆっくりに機能が戻ったのも、弾幕と料理は彩と美である、を自認する美鈴の洒落っ気だった。 餡子が内部から加熱されていくにつれ、ぷっくり膨れた頬は次第に紅潮し、ゆっくりイヤーまで赤く染まり、力無く睨み付けていた目がめちゃくちゃに動きはじめる。 「だれのごちそうですって?」 「れ゙い゙む゙だぢの゙ごぢぞお゙お゙お゙ぶぶぶぶぶ」 熱を持った餡子が膨張して皮がぱんぱんに張ってきた頃には、紅白饅頭もすっかり紅一色に染まり、耳の穴から湯気をぶすぶす噴きはじめた。噴き出しそうになる灼けた餡子は、料理も鉄人、紅美鈴がしっかり押しとどめて一片も無駄にしない。 「ごべん゙な゙ざびぃ゙! お゙ね゙え゙ざん゙の゙ごぢぞお゙れ゙い゙ぶだぢがだべばじだあ゙!」 「はい、よく言えました」 「れ゙い゙ぶどあ゙がぢゃん゙しん゙じゃう゛う゛! ゆ゙っぐり゙ゆ゙る゙ぢで゙ね゙!」 「ゆ゙ぐゔ! あ゙ちゅ゙い゙よ゙!」 「あ゙ぢゅい゙よ゙! ぜま゙い゙よ゙!」 「でら゙れ゙な゙い゙よ゙! ゆ゙びゃ゙あ゙あ゙ん゙!」 「だじゅげでお゙がーぢゃ゙ーん゙!」 赤く茹だってやかんのようにぐらぐら震え、耳から頭頂部から激しく湯気を噴く母れいむの目が、次第に白く濁っていく。気絶状態で中の餡子に埋め込まれ、ふっくら蒸し上げられていく子れいむたちも遅まきながら意識を取り戻すが、今や母親の胎内は灼熱の棺桶と化していた。口々に助けを求めて金切り声をあげ、狂ったように暴れるが、子ゆっくりには灼けた餡子を掘り進んで逃れる程度の力はない。そして、人妖の二人は調理をやめるつもりはさらさらなかった。次第に途切れていく子れいむの悲鳴とともに、母れいむの視界も白く染まっていく。 「ゆ゙ぼぼぼぼぼ! お゙でえ゙ざん゙! でいぶを゙ゆ゙っぐり゙だぢゅげでね゙!」 膨張した餡子で針でつつけば破裂しそうなほど膨れた母れいむは、美鈴の掌のうえで濁った悲鳴をあげ、ひっきりなしに湯気を噴いている。既に子れいむたちの悲鳴は聞こえなくなっていた。 「泥棒は助からないけど、あなたのおなかいっぱいに詰まってる美味しいものは、私たちが食べるから安心なさい」 「ゆ゙ぶぶぶ! も゙っどゆ゙っぎゅり゙ぢだがっだよ゙ぼお゙!」 おいしく蒸し上げられ、機能を失う寸前の餡子で、この二人には自分たちを助けるつもりはないことをゆっくり理解した母れいむだが、もはや流す涙も蒸発し、かわりに湯気を噴き出すばかり。 「相変わらずの食神ね」 「いやいや」 「ゆ゙ぎゅ゙ゆ゙ぎゅぶぶぶゆ゙ゆ゙びゅ゙ぎゅぶゆ゙ぶゔ!」 やがて、悲鳴が止まった。ぱんぱんに膨れた母れいむは赤く染まり、完全に白目になってぴくりとも動かない。口を押さえていた手を慎重に離すと、湯気が勢いよく噴き上がる。すっかり蒸し上がり、白い蒸気をもくもく噴いているれいむをバスケットに載せると、咲夜がナイフをくるりと回して渡す。美鈴は器用に飾りを剥いで母れいむの頭部に刃を突き立て、くるりと切り開く。蓋のように取り外した頭頂部は、即席の皿にはやがわり。もうもうと湯気を立てる餡子に、鉄沙掌がぞぶりと潜り込む。 「うーん、この辺に入れたはずなんですけど……」 ずぶずぶと餡子をかき回すたびに、白い湯気がもうもうと立ち上る。掘り出した子れいむの周りの餡子を落とすと、母親の餡子越しに食べ頃に蒸されたためか、まだ僅かに息があるのようで、小さく痙攣している。功夫を積んだ妖怪の美鈴は顔色一つ変えずに平らげることができようが、人間が手づかみで食るはあまりに熱い。先ほど使ったナイフを子れいむの底から深々突き立て、咲夜に返す。串刺しにされた子れいむは白目を剥いたまま、僅かにゆ゙ぎゅう゛とか鳴いた気がするが、食べ物の恨みは深いものだ。 蒸したての蒸しまんじゅうを、満面の笑みを浮かべてもふもふ頬張る美鈴。メイド長は飲み頃のまま時間が止まっていた紅茶を白いカップに注ぎ、受け取った串刺しの蒸しまんじゅうを別のナイフで切り分けては、一口ずつ口に運んでいく。 「長寿を祈願して、大きいももまんに小さいももまんをたくさん詰めて蒸すんですよ」 「妖怪がもっと長寿になってどうするのよ」 「そうですねえ、妖怪も長生きしてゆっくりするんじゃないでしょうかね」 「やだやだ、人間もゆっくりしたいものね」 悪魔の館の悪魔的なお茶会は、主が寝ている間にもゆっくりと続いていく。
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出勤前にモーニングコーヒーと洒落込むべく、今日は早めに家を出た。 会社最寄り駅近くの喫茶店は出勤者向けに早くからやっている。 そこでトーストにスクランブルエッグで軽く朝食を取って、それからブラックをゆっくり味わおう。 しょせんは大したものではないが、こういうのは気分が大事なのだ。その程度の事で優雅さを味わえるのだから、素直に味わった方が利口だ。 時間は十分にある。 今日は随分と暖かく晴れていて良い気分である。俺と同じように駅に向かう出勤者も何となしに起源良さそうに見える。 橋に差し掛かると対岸の道路に何やら人だかりが出来ているが見えた。 あれは何だろうか。電柱の周りで、十四五人ばかり各々その先の方を見上げている。 よく見ると電柱のてっぺんには一匹のゆっくりがおり、「わからないよー!わからないよー!」と泣き叫んでいた。 本当に分からない。 猫が登って降りられなくなるというのは良く聞く話だが、何で饅頭生命体があんな所に登る事が出来るのだ? しかし……俺は考え直した。そもそもゆっくりなのだ。饅頭が動き、言語を解するのだ。 それを思えば電柱に登るなど大した事でないのかもしれない。 マンションだろうと這い上がってくる奴らだ。 それにしても、馬鹿は高い所が好きと言うが、わざわざ表現してみせる事もないだろう。 橋を渡り、人だかりに近付くと、その輪の中、電柱の根本にはもう一匹のゆっくりが泣き叫んでいた。 「ちぇえええん!ちぇえええええんッ!」 何やら尻尾のようなものを沢山生やらかしたゆっくりが、電柱を見上げてひたすら叫んでいる。 その顔は傷だらけで、帽子は薄汚れ所々すり切れた後が見える。そして近くにこいつのものと思しき尻尾が二本ほど転がっていた。 俺は不思議に思い足を止めた。そうして人だかりに加わってしまった。 なぜこのゆっくりは傷だらけなのだろう。二匹はどういう間柄なのだろう。 一方の疑問は直ぐに解消された。 真下で泣いていたゆっくりは突然泣き止むと、その場を後ろに下がり、勢いを付けて電柱に突進したのだ。 助走を付けてジャンプし、ゆっくりらしからぬ見事な跳躍を見せ、そのまま電柱に激突した。 傷だらけになるわけだ。 「らんしゃまあああ!」 電柱の上から「ちぇえん」と呼ばれたゆっくりの泣き声が聞こえる。 「らんしゃま」と呼ばれたゆっくりは痛みにぐるぐる回っていたが、そのうち止まってまた泣き出した。 俺は素早く見物人の顔を見回した。 饅頭とはいえ、他者の不幸を見て機嫌良くなる奴というのは気持ちの良いものではない。 まあ俺もよくゆっくりを不幸にしているのだが、それとて仕方なしに投げ込んでいるのだ。 だが皆の顔は真剣そのものだった。老若男女、一様に真面目な顔をしている。 沿線の私立の制服を着た小学生達など、「頑張れ!」と声を掛けている。 世の中捨てたものではないらしい。 まあここの住民はよくゆっくりを不幸にしているのだが。 「らんしゃま」は再び電柱に距離を取った。 小学生のうち一人が電柱に向かって飛び、一歩二歩駆け上がる動作をしてみせる。登り方を教えているらしい。 ゆっくりは再度助走を付けた。 「ちぇええええん!」 今度は角度も良く飛び付く事が出来た。その勢いで電柱を駆け上がる。 そして二メートル程登ったところで勢いが尽きてそのままずり落ちてきた。 頭を地面に打ってひたすら回り続けるゆっくり。今度はさっきより回る時間が長い。 その傍らには新たにもげた尻尾が落ちている。 上の方からは相変わらず「わからないよー!」と泣き声が聞こえてきた。 三回目。 今度は電柱との距離を倍にとって勢いを稼ぐつもりのようだ。 相当早いスピードで電柱に飛び付く。角度も上々。 「らんしゃま」は、これならてっぺんまで上れるだろうという勢いで、電柱に刺さっている足場の鉄棒に激突した。 尻尾が何本かバラバラ降ってくる。 そのうちの一本が、登り方を教えていたのとは別の小学生の頭に落ちてきた。 その子供は帽子の上にのっかった尻尾を手に取りまじまじと見つめ、「おいなりさんだ。」と言って食ってしまった。 「おいしい。」 そんなもの食って大丈夫なのか。 それはともかくとして、苦痛から立ち直った「らんしゃま」はまじまじと電柱を見やっている。 障害物の位置を確認しているらしい。 段々上達しているし、こいつはそれなりに学習能力があるようだ。 見物人は一人として立ち去る者もなく成り行きを見守っている。 会社とか学校とか大丈夫なのか。 四回目。 既に満身創痍な「らんしゃま」だったが、尻尾が減ったせいか俊敏になった気がする。 今度は更に早いスピードで飛び上がって、螺旋を描くようにして電柱を駆け上がっていった。 鉄棒も見事にかわしてゆく。 三メートル、四メートル、どんどん登ってゆく。 そして電線や変圧器などの構造物も難なくかわした。 見事としか言い様がない。 だが回避行動よって勢いが無くなってきた。 九割がた登ったところでほとんど止まってしまった。 「らんしゃまあああッ!」 見物人は、俺も含め固唾をのんで見守っている。ここから落ちたら助からないのではないか? 「もう一息だ」と、全員の心が一つになったような気がした。 「ちぇええええんッ!」 「らんしゃま」は叫ぶと最後の力を振り絞って蹴り出した。 そうして残りの一割を一気に飛び越え、とうとう頂上に辿り着いた。 「らんしゃまあ!」 「ちぇえん!」 周りからは拍手喝采が沸き起こっている。 増えて二十人になった見物人達は、良くやった、頑張った、と皆満足そうだ。 だが全員すぐに不安顔になった。見るとゆっくりは不安定にゆらゆらゆれている。 「わからないよ!わからないよー!」 「わからないよー!」 あー。 あいつも降りるときの事考えてなかったんだな。 電柱の頂点に二匹は狭すぎたようだ。 ゆっくりはしばらくゆれていたが、そのうち耐えきれなくなって、ふっ、と落下してきた。 「わ゛がら゛な゛い゛よ゛!」 「ヴュッ」という生々しい断末魔と共にゆっくりは揃って地上に還ってきた。 「あーあ」と、全員の心が一つになったような気がした。 「ちぇえん」は「らんしゃま」の下敷きになってしまった。 「らんしゃま」は下敷きからころんと転がって、仰向けで「ゆっ……!ゆっ……!」と呻いている。 「ちぇえん」は俯せになって身じろぎもしない。 しばらくすると「らんしゃま」は横目で「ちぇえん」を見つめ、何か語りかけだした。 しかし素人目に分かるが即死である。どうも惨い結果になってしまったようだ。 「行こっか。」 ばつの悪い顔で即死と瀕死の二匹を眺めていた見物人は、小学生を先頭に早々と立ち去っていった。 ここの住民はドライだなあ。 現場には俺と二匹だけが取り残されてしまった。 歩行者が何人かこちらを見たりもするが、特に関心も示さず通り過ぎてゆく。 「ちぇ……えええん……」 「らんしゃま」はひたすら語りかけているが、当然のように反応は無い。 なんだか見るに忍びない姿だ。仕方ない。 死体をひっくり返せば一目瞭然なのだろうが、さすがにそれは酷な気がする。 俺は傍にしゃがみ込んで、既に分かっている事だが、改めて死体を確認してから瀕死のゆっくりに向かって首を振って見せた。 「ちぇえん……」 どうやら理解出来たらしい。手間が省けて助かる。 こいつも尻尾を全部失った上に、頬や額が裂けていて助かる見込みは無いだろう。 俺は立ち上がって右足を上げた。武士の情けとか仏心とか、そんなところだ。 俺を眺めていた「らんしゃま」は怯える事もなく、むしろ急かすように目を閉じた。 間抜けな割に妙に理解の良い奴だ。 止めを刺した後、あの世で仲良くやってくれと思いつつ二匹を川に投げ込んだ。 潰れた死体はすぐさま水に溶けてゆく。 そして俺は駅とは反対の、家に向かって歩き出した。 革靴が随分と汚れてしまったのだ。 こんな格好では会社に行けない。家に帰って靴を磨き直さなければならない。 モーニングコーヒーなどしている時間はもう無いだろう。 俺は陰鬱な気分で家に向かった。 By GTO
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ゆっくり昔話オープニング曲(1番) まりさ~良い子だ内臓(わた)だしな~♪ 今も昔もかわりなく~♪ 虐待お兄さん(おに)の情けの子守唄(レクイエム)~♪ 遠い~永遠亭(やしき)の~も~の~がた~~りぃ~いぃぃぃ♪ 雪ゆっくり むかしむかし、あるところに普通のお兄さんが住んでいました。 ある冬の日お兄さんは雪山で遭難しましたがゆっくりちるのに助けてもらい命拾いしました。 別れ際にゆっくりちるのはお兄さんに言いました。 「自分に遭ったことを誰かに話したら殺す」と。 翌年の冬。お兄さんが遭難した時と同じくらい寒い日でした。 お兄さんが家で暖をとっているとドンドンと戸を叩く音が聞こえてきました。 一体誰だろう?と思い戸を開けるとそこにはあの時のゆっくりちるのが立っていました。 「ちるのはたびのとちゅうぐうぜんたどりついたんだよ。みちにまよったからひとばんとめてね!」 実はちるのはお兄さんが自分のことを他人に喋ってないか監視するために旅人の振りをして近づいたのでした。 「君あの時のちるの?よくわからないけど泊まっていく?」 ちるのの変装は一発でばれてしまいましたが、お兄さんは昔の恩もありしばらくちるのを泊めることにしました。 しかし所詮ゆっくりと人間、まったく恋仲にはなりませんでした。 やがてお兄さんにも人間の恋人ができ、ちるのは段々邪魔者扱いされるようになりました。 夏の暑い日。とうとう痺れを切らしたお兄さんはちるのを家の外に投げ捨て中から鍵をかけました。 「ゆっくりいれてね!ちるのをすてないでね!」 ちるのが泣き叫びますが戸は開きません。 暑さに弱いちるのはやがて日射病にかかりそのまま死んでしまいました。 めでたしめでたし。 ちぇんとぱちゅりー むかしむかし、あるところにとても素早いゆっくりちぇんととても遅いゆっくりぽちゅりーがいました。 ある時ちぇんはぱちゅりーに言います。 「ぱちゅりーはどんそくなんだねーわかるよー」 怒ったぱちゅりーはちぇんに決闘を申し込みます。隣の山頂まで競争し、自分が勝ったら土下座して謝れ、と。 翌日。二匹は競争しますがぱちゅりーは素早いちぇんにどんどん引き離されていきます。 「どくそうたいせいなんだねーわかるよー」 半分ほど道を進んだところでちぇんは楽勝だと思ったのか居眠りしてしまいます。 「ぐおーすぴーふぐしゅー…い、いぎゃあああ!」 突然の激痛に目を覚ますちぇん、いつのまにか野生のれみりゃに頭からかじられていました。 「もぐもぐ…あまあまおいしいどー」 「い゛だい゛よ゛お゛お゛お゛お゛!ゆ゛っ゛ぐり゛や゛め゛でね゛え゛え゛え゛え゛!」 普段だったら素早く逃げるのですがれみゃに押さえつけられているので逃げることができません。 哀れちぇんはれみゃに食べられて死んでしまいました。 「ゼハッ!ゼハッ!も、もうすこしでさんちょうだよ…」 ぱちゅりーはゆっくりとした足取りながらも着実に進み、ついに山頂までたどり着きました。 「か、かったよ。ちぇんかった。これであんしんしてみらいにかえれるね…ぐほっ!おげええええ!」 普段運動をしていないぱちゅりーに山登りは過酷過ぎました。 山頂について安心したのか今までの疲れがどっとでてしまい、 咳き込んだ拍子に大量の餡子を吐いてしまい死んでしまいました。 めでたしめでたし。 醜いれいむの子 むかしむかし、あるところにゆっくりれいむの一家が住んでいました。 しかし両親がれいむ種にもかかわらず一匹だけ金髪のれいむが混じってました。 「そのかみのけげひんないろだね、このいんばいが!」 「りぼんのないきもちわるいれいむとなんかあそんであげないよ!」 「うわーん、にゃんでみんにゃいじめるのー」 金髪のれいむはみんなと姿が違ったため虐められていました。 ある日、偶然通りがかった旅ゆっくりぱちゅりーから自分はれいむ種ではなくありす種であることを教えてもらいます。 実は金髪のれいむ(ありす)は昔今の両親から拾われた子だったのです! ありすは本当の親を探すため旅に出ました。本来なら単行本10冊分くらいの長編なのですが短編集なので省略します。 つらい旅の末ありすはついに本当の親とめぐり逢います。本当の親はまりさ種のゆっくりでした。 「おきゃーしゃーん、あいちゃかったよー!ぐべっ!」 嬉しさのあまり母まりさに飛びつくありす。ですがあっさり吹き飛ばされてしまいます。 「ありすのこはしね!おまえなんかれいむのこじゃないぜ!」 ありがちな話ですが、ありすはまりさがレイパーありすにレイプされて生まれた子でした。 「ゆっくりしね!ゆっくりしね!ゆっくりしね!」 何度も何度も母親に踏みつけられ、哀れありすは死んでしまいました。 めでたしめでたし。 ゆっくり太郎(山編) むかしむかし、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。 お婆さんが洗濯をしていると山の上からどんぶらこっこ、どんぶらこっことドスまりさの死骸が流れてきました。 まんじゅうじゃけえ食えるじゃろ、と思ったお婆さんはドスまりさの死骸を家に持ち帰りました。 お爺さんがドスまりさの死骸を包丁で切り開くとなかから子ゆっくりまりさが出てきました。 「ゆっ!おじいさんはかわいいまりさにたべものをよういするんだぜ!」 子供がいないお爺さん達は子まりさにゆっくり太郎という名をつけ飼うことにしました。 それからのまりさはペットとして怠惰な暮らしをしていましたが、ある日仲良しの野良れいむが死んでいるのを見かけます。 近くにいる野良ゆっくり達の話を聞くと3丁目のお兄さんに虐殺されたそうです。まりさの怒りが天を突きました。 まりさがお兄さん退治に行くというとお婆さんはピクニックかえ?と言いきび団子を持たせてくれました。さあ冒険のはじまりです! お兄さんのところへ向かっている途中。一匹の犬に出会いました。犬はまりさの持つ団子を物欲しそうな目で見つめています。 「いぬさん!だんごをたべさせてやるからおれのけらいになるんだぜ!いっしょうばしゃうまのようにはたらくんだぜ!」 犬はあっという間にまりさの団子をたいらげ、まだ足りないのかまりさの体をかじり始めました。 「いでででで!やめるんだぜ!おれはたべものじゃないんだぜ!」 その時、どこからともなく猿がやって来たかと思うと爪でまりさの目をえぐり食べてしまいました。 「う゛ぎゃ゛あ゛あ゛あ゛ばり゛ざの゛づぶら゛な゛お゛め゛め゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 おこぼれに預かろうと空からカラスが飛んできてまりさの体をついばみます。 「や゛べでね゛!や゛べでね゛!ばり゛ざばお゛い゛じぐな゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」 哀れまりさは3匹に食べられ死んでしまいました。 まりさを食べて満足した3匹は家に帰ります。 「お、お帰り。今日は3匹そろってお帰りかい。」 待っていたのは虐殺お兄さん。実は3匹はお兄さんのペットだったのです。 今日も村は平和でした。 めでたしめでたし。 ゆっくり太郎(海編) むかしむかし、ある海岸近くでゆっくりにとりがほかのゆっくり達に虐められていました。 「みかけないゆっくりね。とかいはじゃなくてなんだかゆっくりできないわ」 「きもちわるいゆっくりはしぬんだぜ!」 「ゆっくりやめてね!ゆっくりやめてね!」 その時偶然ゆっくりれみゃが通りがかりました。ちぇんとぱちゅりーに出てきたれみりゃです。 「う~!た~べちゃうぞ~!」 「まりさはまずいからありすを…ぐぎゃあああ!」 「とかいはなわたしをたべようだなん…ひぎぃ!」 お腹が空いていたれみりゃはにとりを虐めていたゆっくり達を全て食べてしまいました。 自分のことを助けてもらったと勘違いしたにとりはれみりゃを竜宮城へと招待します。 「う~♪れみりゃはこ~まかんへいくど~♪」 れみりゃはにとりに乗って海へと潜ります。やがて竜宮城の前まで辿り着きました。 「もうすこしでりゅうぐうじょうだよ…ってうぎゃああああ!」 水に弱いれみりゃは溶けて死んでいました。腕だけが残ってにとりの体を掴んでいます。 「ゆっくりはなしてね!ゆっくりはなしてね!」 死体に掴まれているという恐怖からにとりはでたらめに暴れまわります。 やがて人食いザメの住む海域に紛れ込んでしまい、サメに食べられ死んでしまいました。 めでたしめでたし。 ゆっくりの恩返し むかしむかし、あるところに愛でお兄さんが住んでいました。 お兄さんが山を歩いていると罠にかかっているゆっくりみょんを見つけました。 「ちーんぽーちーんぽー…」 巨大な虎バサミに挟まれみょんは瀕死です。可愛そうに思ったお兄さんはみょんを罠から出してあげようとしました。 「ちーんぽ…みょぉぉぉぉぉ!」 みょんの体には罠が食い込み皮がズタズタに破れていましたが、皮肉にも罠に挟まれていたことにより餡子の流失が防がれていたのです。 罠が外れ体を圧迫するものがなくなったみょんは傷口から大量の餡子を噴出し死んでしまいました。 死んでしまったみょんは恩返しをすることができませんでした。 めでたしめでたし。 めいりん姫 むかしむかし、あるところにめいりん姫というたいそう綺麗なゆっくりがいました。 「…」 ん?どうしたんですかめいりんさん?浮かない顔して。 「…!」 どうせ自分も殺されるんだろうって?じゃあめいりんさんは死なずにハッピーエンドにしてあげますよ。 「~♪」 ある日めいりん姫は山で遭難している王子様を発見します。王子様は気絶していましたがとてもかっこいい人間でした。 王子に一目惚れしためいりん姫は気絶した王子様をふもとの山まで届けてあげました。 それからは王子様のことを思う日々。いてもたってもいられなくなっためいりん姫は魔女に相談しました。 「へっへっへ、おまえのこえをよこすんだぜ。そうすればかわりにどうたいをあげるんだぜ。」 めいりん姫は魔女と取引し胴体を手に入れました。これで王子様と結ばれることができる! めいりん姫はすぐに王子様のところに向かいました。 しかし運悪く途中で虐待お兄さんに捕まってしまいます。お兄さんはこう言いました。 「うわー胴体つきのゆっくりめいりんなんて珍しいな。これで一儲けできそうだ。」 お兄さんはめいりん姫を使って見世物小屋を開きました。お兄さんは檻の外からめいりん姫を虐めます。 夜にも珍しい胴体つきめいりんと虐待ショーにみんな大喜び! 虐待お兄さんは大儲けでとってもハッピーになりました。 めでたしめでたし。 おまけ 醜いれいむの子にでてきた旅ぱちゅりーとめいりん姫にでてきた魔女まりさがここにいました。 「ちょっとごつごうしゅぎすぎるわよ」 「ここはなにもなくてつまらないんだぜ」 二匹は今までの話の中で運良く不幸にならなかったゆっくり達です。しかしこれから人間に虐待されてしまいます。 「うそいわないでね、どこにもにんげんなんていないよ」 「まりさをいじめられるものならいじめてみろだぜー」 実は語り部は虐待お兄さんだったのです!お兄さんは素早く2匹を捕獲してしまいました。 「ゆべ!もうはなして!おうちかえるー!」 「ゆっくりやめてね!ゆっくりやめてね!」 「ヒャァ!虐待ダアアァ!」 過去作 ゆっくり転生(fuku3037.txt~fuku3039.txt) ゆっくりくえすと(fuku3068.txt) ともだち(修正)(fuku3103.txt) ANCO MAX(fuku3178.txt~fuku3179.txt) 利口なゆっくりと賢いゆっくり(fuku3386.txt) このSSに感想を付ける
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前置き ゆっくりのセリフに読みやすくなる程度に度漢字を使用しております 補足は最後に適度にしてます しーしーの穴=まむまむとしています 舞台は幻想郷じゃない現代っぽいどこかです ゆっくり実験所 加工所やゆっくり見せモノ屋と違いゆっくりを研究し実験する施設 加工所と密接な関わりを持ち虐待用品からゆっくりフードまで幅広く開発する会社である しかし職員に好き物が多いのは言うまでもなく嗜好的な実験も数多く存在する 「そういえばさ、胎生出産のヤツってでるとこなくなったらどうなるんだ?」 職員の一人の言葉からこの実験ははじまった ある程度の個人的趣味は取り入れてもいいとはいえ実験前は所長に許可を取りに行くのが通例である まぁたいていは一言で終わるのだが 「おうおうやれやれ」 こうしてこの実験は開始された まずは胎生型のゆっくりペア(れいむxれいむ まりさxまりさ ありすxありす)を3組用意する そして人工的に発情させ夫婦共々にんっしんっすれば準備完了である 約2週間後- 「そろそろ赤ちゃん生まれそうだな」 「ゆゆ!れいむのあかちゃんもうすこしでうまれるよ!」 「れいむはうごけないからおにーさんもっとたべものをもってきてね!」 はいはい・・・と適当に相槌をうち白玉に少し砂糖をまぶした物をケージの中に放り込む 「「むーしゃむしゃしあわせー」」 元野良の2匹にはこれだけでも至上のご馳走である それを2週間も与え続けたためこの2匹はおにーさんへの警戒心がまったくなくなっていた 「おいしいのはいいが・・・お前達知ってるか?」 「ゆ?なんのこと?」 「いやな・・・・ゆっくりの間で流行ってる病気なんだが」 「ゆっ!?れいむたちびょーきなの!?」 饅頭であるゆっくりにも病気はある 野良は特に虫を媒介とした寄生虫や湿気によるカビ・・・ 何でも餡子に変えるが十分に栄養を取れないと病気になるらしい 「お前達はいいんだがお腹にいる赤ちゃんが死んじゃう病気らしいんだ」 2匹の顔が強張る ここにつれてこられ不安なときに相方とであった おにーさんがゆっくりぷれいすとご飯をくれてはじめてゆっくりできた日に結ばれた二匹 そしておにーさんの[ここでしばらくゆっくりしていいから2人で出産すれば?]の言葉からすっきりし合ったあの日 ずっとゆっくり幸せだった瞬間が壊れるかもしれないとよぎる 「おにーさんれいむのあかちゃんたすけてね!」 「にんげんさんなられいむたちのびょーきなおせるでしょ?ゆっくりしてないでなおしてね」 ここに来たとき1匹は瀕死の重傷だったのをおにーさんが小麦粉と水とオレンジジュースで治したのを覚えていたのだろう 「うーん、でもお腹の中の赤ちゃんだぞ?お腹を切らないと手術できないしなぁ」 「ゆっ!?そんなことしたられいむしんじゃうよ!そんなこともわからないの?」 「そうだよ!またあんないたいおもいしたらゆっくりできないよ!」 ゆっくりじゃなかったらゆっくりできないどころじゃなく死ぬ 「大丈夫だって、れいむだって餡子でてたのに生きてるだろ?赤ちゃんのためにあれをがまんできるかできないかだよ」 「ゆぅ〜・・・」 「おにーさん・・・れいむのおなかをきってね!」 「ゆゆ!れいむなにいってるの!そんなことしたらしんじゃうよ!」 「おなかをきってしゅじゅつしないと赤ちゃんしんじゃうんだよ!れいむもゆっくりりかいしてね!」 「ゆ〜・・・わかったよ!おにーさんれいむもゆっくりしゅじゅつしてね!」 もっと悩んでもいいと思うがさすが餡子脳 即決で切腹することを決めるあたり子供思いというか単純というか 「OKOK、じゃあ手術は明日するからそのつもりで今日はゆっくり休んでおけよ」 「ゆっくりりかいしたよ」 「おにーさんもゆっくりねてね!」 こうしてれいむ夫婦の実験のための説得が完了した ちなみにまりさとありすもこんな感じの説得だったため割愛する 眠らせてもいいが面白くないのと反応を記憶したいので起きたままの状態で手術がはじまった 手術といっても別段病気でもないしゆっくりを説得するためにつかった言葉なのだが 「い”だい”!!!!やべでええええええええ!!!!!!」 と、台の上でれいむが叫んでいる 「赤ちゃん死んで良いのか?」 「ゆ”ぐ!?だめだよ!ゆっくりしてないではやくしゅじゅつしてね!」 想像通りの反応が返ってきたところで職員は手術を続行する 懸命な読者の諸君ならもうわかっているだろうが手術が終わるまでこんな感じであるため割愛する 「ゆぐぅ・・・れいむとってもいたかったよ!おにーさんばかなの?しぬの?」 「なんでいたくできないの!」 手術が終わったら手を返したように罵倒してくる 1匹は育ちがいいのか教育がいいのか悪口はいってこないがしょせん元野良なのでその程度である 2匹いるためか調子にのって暴言を吐く饅頭達 「しゅじゅつがおわったんだからあかちゃんのためにおかしをもってきてね!」 「そうだよ!さっさとばかなにんげんはれいむのおかしをもってきてね!」 「うるせぇな糞饅頭が・・・」 「「ゆ!?」」 突然職員の口調が変わる 手術をすればこっちのもの もうおだてる必要などないのだから 「黙れっていってんだよ!」 ズンっ・・・という音とともに殴られたれいむが吹き飛び壁に激突する 「ゆ・・ゆぐぅ・・・」 さすがゆっくりに実験と研究した職員 皮越しにもかかわらず中枢餡に一撃でダメージを与え気絶させる 「快・・・感!」 ビクンビクンするゆっくりを見て少々悦に入るこの職員変態である 「れいむしっかりしてね!おにーさんなにするのれいむはにんっしゆぎゃゃぁぁあああああ!!!!!!」 職員はもう1匹のれいむにも一撃をくわえる 今度はかなり手加減したので気絶していない 「なでぃずるの!でいぶはにんしんじでるんばよ!ばがなの!じぶの!?」 呂律が回ってないのも毎度お馴染みなので無視して職員はれいむの髪をつかみ持ち上げる 「やべでねでいぶのぎれいばがみのげさばらないでね!」 「いいか?おしえてやるよ」 「ゆ?」 「お前達の赤ちゃんは改造した」 「ゆ”ゆ”?」 かいぞう? ゆっくりにはその言葉が理解できなかった 「かいぞぶっでなびなの?」 殴ったとき歯が折れたらしくまだ呂律が回ってない あとでオレンジジュースでも注射しよう 「赤ちゃんを強くしたんだよだからあの程度どころかお前が潰れるぐらい蹴ったって赤ちゃんは死にゃしねーよ」 「ゆ・・・・・ゆゆ!りかいしたよ!さすがれいむのあかちゃんはゆうしゅうだね!」 呂律が戻ってる・・・オレンジジュースがもったないないしこのままでいいか 「俺が改造したって言ってるだろうがこの餡子脳!」 そういって壁に叩きつける 実は親も改造されているので中枢餡を吐き自殺もできない そして皮は丈夫に痛みはそのままという虐待専用改造である ちなみに真性虐待癖の人はこの改造はあまり好きじゃないらしい 「やべでぇえ”え”え”え”!!!!!!!」 「でいぶばにんじんじでぶんだよやべででぇ!!!!!」 この後職員は退勤時間まで虐待して遊び続けたのはいうまでもない 3度目なのでもう言う必要がないだろうがまりさとありすも同じような状態である 手術内容の報告- 「変わった趣向だな」 「今回は資金集めも担ってますからね」 「ふむ・・・」 所長と実験責任者がレポートのチェックをしている 「虐待好きのための見世物・・・か」 「気に入りませんか?」 「いやそうじゃない・・・私がしたかった・・・」 「所長はもうちょっと自分の権限使ったほうがいいですよ」 「そうかもな」 含み笑いをする二人 その笑みには虐待癖特有の感覚が含まれていた ゆっくりが見ればこれだけで震え上がるだろう 「共通してることは母体の強化及び赤ゆの強化及び成長促進剤の投与、そして出産直前までオレンジジュースで栄養過多の状態にします」 「それ以外はこのレポートの通りか」 「はい、目を通しておいてください」 れいむへの措置 母体のまむまむ(ぺにぺに)を切除し溶いた強力粉で再生させる措置 強化してるとはいえ出産の圧力がどれほどかわからないため強力粉を使用している まりさへの措置 母体のまむまむ(ぺにぺに)とあにゃるを切除し溶いた強力粉で再生させる措置 ありすへの措置 母体のまむまむ(ぺにぺに)とあにゃるを切除し歯を溶かし上下を接着する措置 数日後- ありすは目が覚めた 周りには沢山の人がいるにも関わらずそこはとても静かであった 「んー!ん”−!」 必死に助けを求めようとするが歯が接着されているので話すことができるはずもない 出産まで少し時間があるので母体達がどのような状態か説明しておこう オレンジジュースを大量に投与されたありすの体はたぷんたぷんのデブゆっくりである 鏡の無いこの場所では自分の姿がどのようになってるかわからないだろう しかしこのありすは1匹ではない 伴侶を見るとたぷんたぷんのデブありすが目に入る 自然界のありすならば[いなかもの]と罵ったであろう このありすもはじめは伴侶がデブになっていく姿に軽蔑していたのだから しかしお互いいつからか理解してしまった 自分も同じ姿なのだろうということを れいむとまりさは言葉が話せる状態だったため 「まりさはまりさがどんなすがたになってもさいこうのつまとおもってるぜ」 「ぽっちゃりしたれいむもすきだよ!」 と言っていたのが気に入らなかったのか 職員は整形して作った超絶絶世美ゆっくりれいむとまりさを2組とすごさせとことんこの2組に惨めな思いをさせていた ちなみにこの美ゆっくりは中身を白餡に変えられ躾られているので虐待されたりはしない こうして説明してる間にどうやら時間が来たようだ 「ゆゆ!れいむのあかちゃんうまれそうだよ!」 「まりさのすてきなあかちゃんがもうすぐうまれるぜ」 「ん”−!(訳:とってもとかいはなあかちゃんがうまれそうね)」 こうして実験兼見世物は開始された 数分後(ありす編)- 「ん”ん”ん”ん”ん”!!!!!!ん”ん”ん”ん”!!!!!!!!!!!」 力んでも力んでも赤ちゃんが外にでる気配はなく終わらない激痛だけがあいすを支配する 「(あのまま殴りてぇ)」 「(動けない箱に入れて・・・ハァハァ)」 ここでは声を出すと退場となるんで観客たちは静かだが顔をみるだけでこの観客の98%が変態だとわかった 「ん”(略)(訳:どおしてうまれないの!?あかちゃんとかいなありすの子供なんだからゆっくりしてないででてきて!)」 眼球が半分隆起するほどの苦しみ 普通のゆっくりだけじゃなくほととんどの生物は死に至るであろう苦しみ だがその苦しみさえも強化改造されたこのゆっくり達には死に至らない程度の苦しみ 「ん”(略)(訳:ゆぎぃいぃいいいいい!!!!赤ちゃん何してるのぉ!??!?!?!?!?!)」 1匹のありすがこれまで以上の異常なほどの苦悶を浮かべる 「お、はじまりましたね」 「予想通りだが妄想より現実だなやはり」 「ですよねー」 研究員達は笑いながらありすの苦しんでる様をメモしている 「ん”!(略)(訳:どおしたのありす!?しっかりしてね・・・ゆぎゃぁああああああああ!!!!!!!!!)」 もう1匹のありすもさらに苦しみだした ここからは普通にありす達が話してますがしゃべれない状態です 別に書くのがめんどくさいとかじゃありませんわかりやすく分けただけですってば! [ゆぅ・・・このみゃみゃじゃありちゅはおしょとにでれにゃいんだよ・・・しょうだ!でぎゅちをさぎゃせばいいんだ!] (やべでえええええええええ!!!!!あじすのながびだべだいべぇえええええええ!!!!!!!) 出口がないなら出口を探す 親は言葉が話せないので静止することもできない 静止したとしても出ることがかなわないだけだが [むーしゃむーしゃしあわせー] (ゆぎゃああぁぁぁあばああああああああやべでぇえええええええいぎゃいびょぉぉぉおおおおおおおおおお!!!!!) 親の餡子を食べる子供 食べられ苦悶するがそれを伝えるすべを持たない親 成長促進の影響もあり食欲旺盛な子供の勢いは止まらない 甘いものを食べてるゆっくりは常識的に考えて止まらない 「おー、これは中々新鮮な苦しみ方ですね」 「あの不規則な中の規則的な痙攣・・・充血を超えて出血した見開いた目・・・流れ続ける涙・・・最高だ!」 もうやだこんな所長 [はやきゅそちょにでてみゃみゃにあいしゃちゅすりゅんだよむーしゃむーしゃ] (ゆ・・・ぎゃ・・・ばんで・・・・・・・・あが・・・ゃん・・・) さすがに餡子を食べられては強化されてるとはいえ限界であった [ゆ!?みょうたべりゃれりゅとこりょがにゃいよどうにゃったりゃでれりゅの?!] ゆあーんと餡子をすべて食べられた母親の中で泣きだす赤ゆっくり そこに職員が近づいていきナイフで母体の皮を切り穴を作った 「ゆ!おしょとだよみゃみゃにあえりゅよ!!」 「「ゆっくりしちぇいっちぇね!」」 父と母の中からて二匹同時にゆっくり挨拶 しかし両親からの挨拶はあるはずもなかった 「ありちゅちゃんちょあいちゃちゅできちゃよ!みゃみゃみょあいちゃちゅしちぇね」 「死ねるんだから挨拶できるわけないだろ」 職員が赤ゆに声をかける とびきりの現実と共に 「にゃにいっちぇるの!ありしゅはみゃみゃきゃらうみゃれちゃんだよ!」 「しょうだよ!みゃみゃがしんじぇたりゃありちゅはうみゃれてにゃいんだよ!」 なんでこんな知識があるかは不明だがこのさい置いておこう 「赤ちゃん達は外に出る前に甘い物を食べたよね?」 「ゆゆ!ありちゅはあみゃいもにょをたべちゃよ!」 「もちきゃちておにーしゃんがくれちゃの?にゃらもっとありちゅにちょうだいね!」 「あぁ食べさせてやるよ・・・」 そういってママの中に指をいれ残った餡子を取り出す 「にゃにちちぇるの!」 「やめちぇぇええええみゃみゃをいじめにゃいでぇぇぇええええ!」 「食べてみろ」 グイっと指をありすの口に入れる 「やめちぇねきもちわりゅい・・・」 「みゃみゃにょにゃきゃみなんてたべちゃくな・・・」 「「しあわせー!」」 二匹はしあわせーと美味しいものを食べたときの言葉を発する 「もっちょありちゅにたべしゃせてね!」 「もっちょちょうりゃいね!」 母親から取り出した餡子ということをすでに忘れている赤ゆ さすが餡子脳 「さてここで問題です」 「みょんだいにゃんていいきゃらおきゃしちょうりゃいね」 「今食べた餡子は何だったでしょうか?」 「おきゃしちょうらいっていってゆんだよ!ばきゃなの?しにゅの?」 「問題に答えれたらまた食べされてあげるよ今度はいっぱいね」 「ゆ!ゆっくりりきゃいしちゃよ!!」 「いぴゃいたべれりゅにゃらありちゅがんびゃるよ!」 問題に答えれば甘いものが沢山食べれるとゆっくり理解する しかし成長促進された餡子脳はしばらくすると気づいてしまった 「ゆぎゃぁぁぁあああああ」 「ありしゅ!?しっきゃりしちぇねどうしちゃの!?」 突然1匹が奇声をあげる そう気づいたのだこの赤ありすは 母親を食べたことを 「ゆべぇ・・・ゆがぁ・・・・」 「ありしゅがしにちょうだよ!ゆっきゅりぺりょぺりょしてにゃおすよ!」 そういって奇声を上げているありすを舐めるもう1匹のありす ペロペロのせいか落ち着きを取り戻したありすがゆっくり話し始める 「ありちゅ・・・ゆっきゅりきいちぇね・・・」 「ゆゆ?どうちちゃの?」 「ありちゅたちがたべちゃあみゃいおきゃちはねみゃみゃたちにゃんだよ」 凍りつくもう1匹のありす こちらも異常成長した餡子脳が理解したのだ 母親を食べたことを 「ゆ・・・・ぁ・・・・・みゃみゃ!!!!!」 「はいそこまでー」 母親の死体にかけよるありすをつかみ透明なケースにいれる職員 「にゃにするにょ!ありちゅをおりょして・・・」 ケースに蓋をされ外に声が漏れなくなった もう1匹も同じようにケースに入れられている こちらは傷心しうなだれているが 「さー、本日のショーの1つはここで終了です!皆様が今見たとおりこの強化されたゆっくりの強度は保障済みです いつもならこの赤ゆっくりは研究所いきですが今日はこの赤ゆっくりを競りに出したいと思います!!」 ウオォー!という歓声につつまれる劇場内 実験所で強化されたゆっくりが競りや売りにだされる事が稀であるため興奮が抑えきれないのであろう 「さぁまずは1000円から!」 こうしてありすの実験は終了した この赤ありすは今後死ぬまで虐待されゆっくりできることは数える程度の人生を歩むであろう 数分後(まりさ編)- 「あかちゃんゆっくりしすぎだよはやくうまれてきてね!」 ありす同様中々生まれてこない赤ちゃんに苛立ちを隠せないまりさ 日頃受けていた虐待がれいむやありすより強烈だったため出産の痛みはさほど苦しくないようだ 「どぼじでぇうばででごないどー!!」 と思ったら1匹は苦しいようだ 「まりさがんばってね!ふたりのすてきなあかちゃんのためだよ!」 「わ”わかったよ!まりさもがんばるよ!」 冷静なまりさが苦しそうなまりさを諭す そのおかげで苦悶していたまりさも落ち着きを取り戻し力むことを再開する だがいつまでたっても赤ちゃんがでてこない まむまむが広がらないのだ 「やっばでぃだべだよぉ!?」 「ゆゆっ!?なんであかちゃんうまれてこないのぉ!?」 さすがに冷静を保っていたまりさも不安がぬぐいきれなくなる 植物型にせよ哺乳類型にせよゆっくりは子供の出産を本能で理解している そのため自分をゆっくりな状態にして出産に挑むのが通例である 劇場内でこれだけの人目の中での出産は異常だが事実を切り離すことによりゆっくりな状態を作っている 本当に餡子脳はバカで便利にできている 「ゆばぁ!?ゆあああああげぇあああああああ!?!?!?!!???いだい!?いだいよぉあああああ!!!!」 苦しんでいたまりさが痛みを訴える 「ゆゆ?まりさどうしたの?」 「まりさのあん・・・こ・・・たべあ・・・・・ゆべぇ」 ゆべぇ・・・と口から黒い物体を吐き出す そしてその黒い物体はもぞもぞ動き出し 「ゆっきゅりしちぇいってね!」 ゆっくり挨拶をした 「ゆ?ゆゆ!?」 なんで赤ちゃんが? まりさの口から? なんで? 赤ちゃんがまりさを? 「ゆああああああああ!!!!!!!!!おなかのなかのあかちゃんはやくしんでね!」 ドスンドスンと何度も飛び跳ねお腹の中の子に死ねと言い放つ 毎度の事ながら都合よく危機を理解したのだろう 目の前の赤ん坊が外に出れず外を目指した結果を 「びゃ・・・ゆば・・・・」 どうやら赤ゆを吐き出したまりさはオレンジジュースを大量に与えていたおかげでかろうじて生きているようだ 正確には中身をぐしゃぐしゃにされ口内を突き破られた・・・だが 「しね!しね!おかーさんをころそうとするあかちゃんはしね!」 冷静だったまりさは狂ったように死ね死ねコールを連呼し飛び跳ねている 強化改造してるため普通のゆっくりの数倍のジャンプ力で飛ぶ姿は生首の幽霊が如くきしょい 良識ゆっくりと思ったらどうやらゲスが強いまりさだったらしい 「ゆっくりしてないでしねしねしねしねし・・・ゆぎゃぁ!!!!!!」 しかし中の赤ちゃん強化されている この程度じゃ死ぬわけが無かったのだ 「ゆぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ!!!!!!!!!」 歯を食いしばり中で暴れる子供を殺すためジャンプし床に自分を叩きつけさらに壁に突進し子供を殺そうとする だがそれらは無駄に終わる 「ゆぎゃぁぁぁぁあああああああぁぁぁあああああ!!!!!!・・・・・ゆべっ」 またもや黒い物体を吐き出すまりさ 言うまでもなく中の子供である しかし様子がおかしい 「・・・・・・・・・・・・・・・」 ゆっっきゅりしちぇいってね! 赤ゆ特有の赤ちゃん言葉のゆっくり挨拶がない 「あがじゃん・・・・どぼじであいざずでぎばいの・・・・」 さっきまで殺そうとしてたゆっくりの発言と思えないがゆっくりしたい本能の脳内式は 『苦しい!』→『赤ちゃん生まれる』→『開放感&これでゆっくりできるよ!』 と簡単に上書きを完了させた 親だけが 「ゆっきゅり・・・しべぇ!!!!」 「ゆゆ!?」 生まれてきた赤ちゃんの最初の言葉 それは親に対する殺意 生まれてきた赤ちゃんとの最初のすりすり それは目への的確で強力な噛み付きであった 「ゆぎぎぃああああああ!!!!やべでぇ!?あがじゃんやべでぇえええええ!!!!」 出産の疲労と開放感と中身へのダメージで動けない親の眼球を 「ゆべぇ!」 あっけなく噛み砕いた子供 「どぼじでごんなごどするのー!?」 「ごみくずはだまってしんでね!」 「やべでぇ!やべでぇ!やべでぇ!やべでぇ!やべでぇぇぇぇぇええええええ!」 攻撃は続いたが強化されている母親は吹き飛ぶばかりで死ぬことはなかった それから数分後- 「はいそこまでー」 職員が赤ゆ二匹と瀕死の親をケースにいれ競りを開始した 後から生まれた赤ゆは体内で殺されかけたせいか二言目にはしっかり話ができるほど成長してたこともあり高く売れ のちに飼いゆっくり競技としてできる[闘ゆ]の伝説の初代王者となるのはまた別の話 ちなみに1匹目の赤ゆは2匹目が親を殺そうとしてる間ずっと自分の親を看病しており 親もこのことが嬉しかったせいで自分の子供のせいで瀕死になったことを忘れ同じ虐待おねーさんに買われ この虐待おねーさんのパートナーとして他のゆっくりへの虐待を手伝う日々の中子供は[闘ゆ]に出場し 初代王者との激戦を制し2代目王者となる生涯を送るのは別の話 ゲス親まりは虐待され続けられ畑の肥料にされたとのこと 数分後(れいむ編)- 「ゆぎゃあぁああ(省略)」 〜この文は前2つとあまりに同じため削除しましたテヘッ☆〜 「もっと力めばいいんだよ」 「ゆっ!?ゆっくりりかいしたよ!」 「はやくあかちゃんでてきてね!!」 れいむは職員の言葉に素直に従った 産道であるまむまむは強力粉で再生されたため破れることすらなくいつまでも続く出産の苦痛から逃れるためである 「「ゆゆぅ〜!!」」 力いっぱい力む2匹のれいむに異変が起こるのはそれからすぐだった 「ゆあああああああ!?あにゃるがいだあああああああ!!!!!!!」 「ゆっゆっゆっ!?」 2匹してあにゃるの苦痛を訴える よくみるとあにゃるが切れて広がってるようだ 切痔? 「うんうんでないでね!あかちゃんがゆっくりでてこれないよ!!!ゆあがああああああ!!!!!!!」 お腹の中の子を気遣いながら苦痛にゆがむれいむの顔 「ぼう・・・だべだびょれいびゅ・・・・・・」 「ゆゆ!?れいむしっかりしてね!あんこはいちゃだめだよ!」 「ゆべぇ・・・・・・・・・・・・・・・」 「でいぶぅ!!!!!!!!!」 自分自身の苦痛をよそに伴侶を気遣うところは見習いたいものだ しかし中枢餡を吐き自殺した伴侶へのことなどすぐ忘れてしまう それほどの激痛がれいむを襲った 「!?!?!!!?!?!???!??!!!!?!?!」 れいむが歯を食いしばり目を見開き苦痛が頂点であることを悟らせる おそらくはあにゃるからうんうんがでないようにしてるのだろう 「(うんうんしたらあかちゃんがよごれちゃうよれいむはがまんするよ)」 人間が便意をがまんするようなものだろうか 歯を食いしばり血走った目を見開き・・・さっきも書いたねこれ そんな状態で力んでいる そう力んでいるのだ ブビッブビビビビビビビッッ!! 力んだせいで勢いよく餡子があにゃるから飛び出る 「どぼじでぇ!?」 あにゃるが切れてる状態で力むなんてマヨネーズをだすのにロードローラーを使うようなものだ 「ゆぅ・・・これじゃあかちゃんゆっくりできないよ・・・」 あたりに散乱する自分からでたうんうんに愕然とする 大量に中身をぶちまけたためれいむの大きさは3分の2ほどに萎んでいた 武装錬金の世界にゆっくりがいたらきっとホムンクルス指定されたゆっくりを斗貴子があのセリフでぶちまけてくれるだろう と、脱線したところで話を元に戻そう 「あかちゃんはやくゆっくりでてきてね」 舌を伸ばしまむまむがあった場所を舐めるれいむは気づいてないのだろうか 陣痛が消えていることに 「ゆゆ?」 もぞもぞとうんうんの中で動く何かをみつけるれいむは警戒態勢に入る そしてうんうんの中から・・・ 「ゆっきゅちしちぇいってね!」 うんうんとと一緒に外にだされた赤ゆがでてきた 「ゆっ!みゃみゃおにゃきゃちゅいたよ!ごひゃんちょうだいね!」 第一声の次は親に対してご飯クレクレ・・・間違いなくこのれいむの子だ しかし自分の子供に対し母れいむはゆっくり挨拶をしようとしない むしろその目はゲスを見る目であった 「ゆ?みゃみゃ〜ごひゃん〜」 すーりすりしようと近づく赤ゆ しかし生まれてはじめての親への甘えは叶うことなく困惑にかわる 「おまえなんかれいむのこどもじゃないよ!」 「ゆゆ!?」 赤れいむは困惑した ママの子供じゃない? そんなわけない お腹の中で聞いた声を覚えている 生まれてきてはじめてあいさつしたこのゆっくりが自分の母親じゃないはずがない! 赤れいむはたまらず叫ぶ 「れいみゅはみゃみゃのあかちゃんだよ!どおちてそんにゃこというにょ!」 「おまえはうんうんだよ!うんうんのくせにれいむのかわいいあかちゃんをなのらないでね!」 「れいみゅはうんうんじゃないよ!みゃみゃのこだよ!ゆっきゅちりきゃいちてね!」 「うるさいようんうんくさいにせものはさっさとしね!」 自分の子をうんうんと罵る親 あにゃるからでてくる=うんうん 実に単純でわかりやすい認識である 「おまえみたいなしゃべるくさいうんうんはゆっくりしね!」 「ゆべぇ!」 赤れいむは一撃で絶命した 強化されてる赤ゆを一撃で絶命させたのは単にお腹の赤ちゃんをゆっくり産みたい母性であろう 「これであかちゃんもゆっくりできるびょ・・・・ゆっぎゅりでぎゅゆっぎゃゆあべぁ」 母れいむが徐々に呂律が回らなくなる原因 これも単純である 赤ゆに突進した衝撃で切れたあにゃるから大量の餡子と共に中枢餡がとびでたためである つまり死亡確定! 「ぼっびょ・・・ゆっぎ・・・・ゅりじじゃぎゃっだ・・・」 こんな状態でもお決まりのセリフを言えるのは大したものである 「はいそこまでー」 「もっと早くとめようぜ」 「ちょっとどうなるか気になってつい・・・」 数分後- 結局れいむで生き残ったのは最初に死んだ母れいむの中の子だけ この子れいむは買っていった青年は愛でお兄さんだったため 躾を施され愛でお兄さんの飼う20匹超のゆっくりの子供の世話係として飼いゆっくりとしてはまともな生涯を送る 愛でお兄さんがこの虐待劇場にいた理由は 『愛でるにはゆっくりがどうしたら苦しむか知らないといけない』 というのが理由である その後- 「いやぁ、これでしばらくは資金面は困りませんね」 「たしかに困らないが」 「また見たい・・・ですよね?」 「その通りだ」 こうして3ヶ月に1度このショーは趣向を変え公開されることになる ゆっくりブリーダー達の中では研究所で強化改造されたゆっくりが飼えると毎回予約が殺到するようになるが それはまた別のお話 オマケ- 「「すっきりー」」 今この夫婦(まりさxありす)は子作りを終えたところである 「ありすのまむまむさいこうだったぜ」 「まりさのてくにっくもすごくとかいはだったわ・・・ゆっ!まりさこどもができてきそうだわ!」 「ゆゆ!でかしたんだぜありす!」 そういうとニョキと頭から茎が・・・生えてこなかった 「湯がやあああああああああああああ!!!!!!あたまがいだいああああああああ!!!!!!!!」 「ありす!?しっかりするんだぜ!」 突然叫びだすありすを心配しすりよるまりさ 「あだまがいだいわ”・・・まりさ・・・」 「なんなんだぜ?ゆっくりしっかりするんだぜ」 「もっとまりさとゆっぐりしだがった・・・・・・・・ゆ”っ!!??」 「ありすー!!!!!!!」 絶命したありすの後頭部から棒が突き出ている おそらく中枢餡を茎がが直撃し皮を突き破ったのだろう 「ありす!ありす!ありすぅぅぅぅううううううう!!!!!」 まりさは一晩中泣き続けた 「うーん、植物型は無理かー」 「強化したゆっくりでも持たないとはな」 「あらかじめ茎の通り道を作っておくとか?」 「背中に違和感あると夫役のほうが違和感もってすりすりしなくなるから素材を作るところからだな」 「んじゃそっちは俺が工面するよ」 今日も実験は続く Q.なんでわざわざ手術の説得したん? A.実験職員は1つの実験だけじゃなくいろいろな実験をするためです よってこの会話の記録も実験の1つ Q.赤ゆっくりはなんで同時に出産にはいったん? A.成長促進剤で調整されてます Q.白餡? A.白餡にしたら性格がよくなるってあったので ってことは自然発生したゆっくりには白餡は存在しない? Q.1組2匹の意味なくね? A.同じ種類にした罰です 文章力の低い作者を虐待して許してください Q.ありすの中身が餡子? A.よくある設定ではカスタードやクリームですがこの世界では一律餡子です Q.闘ゆ? A.闘犬のゆっくり版 ブーメラン殺法中のゆっくりはキモいと思う(見た目的な意味で 前の作品 「ゲスG誕生!」 「猟奇的に伺が。」 作:メトロイドマホロイド
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さわさわと、木々のざわめきだけが静寂の中に、命の存在を伝える。 ここは珍しい。今やどこに行っても何かにつけて耳につく、あの不快な音 「ゆっくりしていってね!」 が聞こえない。 果してそうだろうか? よく耳を澄ましてごらん。虫の声も、葉の擦れる音も、静寂の中には幾つもの声がある。きっと聞こえてくるだろう。あの声も。 「・・・・・・・・・ゆっくり・・・・・・・して・・・いってね・・・・・・・・・」 ほら。かすれるように小さな声が聞こえてきた。これはどこから聞こえてくるのかな? 普通、ゆっくりは辺り構わずゆっくりゆっくり鳴き叫び、捕食種や野の獣を呼び込んでがつがつと食べられてしまう。 街中だと、下水に放り込まれたり車に轢かれたり保健所に回収されたり、野生より酷い目にあうのがほとんどだ。 でもここではゆっくりの声はとても小さい。明らかに、敵になる生き物を警戒しているのがわかる。 え?饅頭にそんな知恵があるのかって? ないよ。 ゆっくりが知恵をつけるのは、どうしても生存に必要な時だけ。大抵は食料の問題に直面したとき。 もう一つあるんだ。 それは死にたくても死ねないような拷問、いや、虐待をうけた後だ。 君もそうだからわかるだろうけど、虐待はゆっくりの扱いとしてはごくごく当たり前のものだ。 僕は研究者だから単なる快楽だけでやってるわけじゃないけど、行為自体は虐待そのものだっていうのは認めてるよ。 さておき、虐待をうけて尚、生き延びたゆっくりはどうなるか。 まぁ虐待したゆっくりをおめおめ野に放す人は少ないし、放しても傷やトラウマのせいでまず生存はできない。 鬱憤晴らしに口では言えないような虐待をしたゆっくりを放してやったら、すぐ先にある木に一直線に向かって、ものすごい速さで何度も何度も体をぶつけて自殺したって話もあるよ。 自殺なのか、もう人間から一刻も早く遠ざかりたかっただけなのか、なんにせよ精神を病んじゃったのは確かだね。 話が逸れすぎちゃったけど、つまりは虐待されたゆっくりはまず死ぬ。ってことなんだ。 でも、たまにハンディキャップを克服したり、幸運に恵まれて生き延びるゆっくりがいるんだ。 そんなゆっくりは一人じゃ生きていけない。まず生き延びること自体が誰かの助けを必要とするから。 とはいえまともなゆっくりの群れは虐待されたゆっくりを受け入れない。まぁ餡子頭だから深い意味もなく、ただ気持ち悪いとか気に入らないだけなんだろうね。 だから、被虐待ゆっくりは自分と同じような境遇のゆっくりと群れを作るのさ。 そう、それがここなんだよ。 見てごらん。 あ、そんな頭を上げないで。気づかれるよ。そうそう…茂みから覗いてみて…見えるかい? うん。洞窟があるだろう?被虐待ゆっくりの群れは崖下の洞窟、木の根元に掘り抜いた巣穴、水辺のぬかるんだ辺り、三角州… 普通の群れがあまり近づきたくないところに集まるんだ。じゃないとまともなゆっくりに見つけられたら追い出されるからね。 この群れは僕が確認したところでは、あの洞窟とすぐそばの木の何本かに巣穴を掘ってるみたいだね。 数は…生まれた子供も合わせて50くらいかな?少ない?虐待されたゆっくりのほとんどは生殖能力を失ってるからね。 あの群れで繁殖できる個体はたぶん2,3体だと見るね。 あ、でてきた…。帽子のないまりさ種だ…。うん。ここでは帽子のないゆっくりも大丈夫なんだよ。みんな似たり寄ったりだからね。 しゃべって意思疎通ができるか、髪飾りで個体が判別できるものならなんでも受け入れるみたいだね。このルールは群れごとに違うらしいけど。 次は…うお! おっと、変な声が出ちゃった…見た?あのゆっくり。そのまま、饅頭だったね。髪飾りと髪の毛を完全に取り除いたうえで、眼球もくりぬいたんだ。そのあと、小麦粉で完全に癒着させて… 無事なのは口だけか…。妖怪にそういうのいた気が。ぬっぺほっふ?だったっけ? よくあんな個体が生き延びられたな…。僕もあんなのが動いてるのははじめて見たよ。え?よくやる?ふーん。そうなんだ。 とりあえずあのゆっくりたちは巣のまわりの見回りかな?饅頭ゆっくりは多分、聴力が発達してるんだと思うよ。実験で視力を失くしたゆっくりは聴力が上がるって結果が報告されてるからね。 視力と聴力、両方で巣の安全を調べてるんだ。そうしてみるとなかなか頭のいい個体が群れを統率してるみたいだな。 ここでじっと見てるだけじゃよくわかんないんだよな。あの洞窟の中を実際に見てみないと… そう。そこで君の出番だよ。君がつくった”あれ”で監視カメラをあの洞窟の中に仕掛けるんだ。頼むよ…。 虐待お兄さんはリュックの中から一匹のうーぱっくを取り出した。これはうーぱっく型にこしらえたラジコンである。こいつの背中(?)に三種の小型カメラを搭載し、洞窟上面、左右面にカメラを仕掛けようというのである。 お兄さんはスイッチを入れ、慎重にメカうーぱっくを操縦した。ゆっくりふらふら飛んでくるうーぱっくを見てまりさが慌てて饅頭ゆっくりを引っ張って洞窟の中に逃げた。 うーぱっくはゆっくりの味方だが、他のゆっくりに自分たちの場所をむやみに知られたくないからである。 メカうーぱっくは洞窟の中に入っていく。洞窟の中ではどうやらうーぱっくに早く出て行けと警告しているようだ。お兄さんはうーぱっく視点をもとに、洞窟内にカメラを仕掛けると、ふらふらと出て行った。 よし。うまくいったね。うーぱっくは基本的にゆっくりの味方だから、あのゆっくりたちもあまり詮索しないだろう。 それじゃ場所を変えてカメラの様子を見ようか。 ところ変わってここは森に設置されたゆっくり観測所。加工所の研究の一環で建てられたもので、森のゆっくりの個体数観測や野生での成長過程などを調査している。 さぁ、テレビのスイッチをON…!映った映った。感度は良好、ゆっくりたちがばっちり見えるよ。 モニターに映っているのはじめじめとした洞窟の中で身を寄せ合い、ほとんど言葉も発しないゆっくりたち。 洞窟内のゆっくりは種別や虐待の度合いによらず、みな渾然としている。おかげでどんな個体がいるのか判別しにくい。 まずは帽子のないまりさ種がちらほら目立つ。虐待の基本だからだろう。片目のものも多い。これも基本だ。動かないのは底部を火で焙られたのが多いからだろう。 一つ一つ見てみると あるまりさは髪がざんばらだった。ゆっくりの髪は成長するが、大人になると長さが一定になり生え換わらなくなる。 このまりさはところどころハゲが目立ち、長さも不揃いだ。適当にバリカンで頭皮ごと削られたのだろう。 また、口元が大きく左右に裂けていた。笑えばハロウィンの南瓜みたいで不気味だろう。 あるちぇんは両目にピンポン玉を嵌め込まれていた。中途半端に押し込められ、小麦粉を塗って完全に癒着している。 無駄に丁寧にピンポン玉の表面には下手糞な目の絵が描かれていた。それから尻尾が20本くらいに増やされていた。 他のちぇんから引きちぎったのをぶっ刺されたのだろう。もちろん底部は焙られて真黒になっている。 あるれいむは底部に4体、ちょうど足のように赤ゆっくりが埋め込まれていた。しかも生きている。おそらく赤ゆっくりの頭部を切り飛ばし、 母親の底部をくりぬいた穴に嵌め込んだものだろう。これでは飛び跳ねることも這うこともできない。赤ん坊が成長したら子供たちが親の体を御輿のように持ち上げて移動できるかもしれないが。 あるゆっくりはもはや種別もわからない。全身を真っ青に塗りたくられてビー玉を40個くらいあちこちに埋め込まれている。意味がわからん。 髪もない、飾りもない。顔だけで判別はできないし、口もない。代わりにパイプが眉間に突き立てられている。そこから食料を入れてもらうのだろう。なんで受け入れられてるの? あるみょんの顔はいい男だった。おそらくどっかの職人が整形したのだろう。腹ん中がぱんぱんになりそうなくらいのいい男である。 眼球えぐり、底部焙り、飾り・毛髪除去、発狂(両目が左右逆の方向を向いてよだれをたらしているだけ)、合体、整形、… ここには様々な虐待を受けたゆっくりがいた。その中に、わずかにまともな姿の赤ん坊がいるが、その将来はどうなるのかわからない。他のまともなゆっくりとは一緒に生きていけないだろう。 続いていい? おはようかな?こんにちはかな?こんばんはかな? VXの人です。 観測者の立場から被虐待ゆっくりを書いてみました。虐待されたゆっくりたちは僕の夢の中にでてきたゆっくりです。 いつもこんなことを考えてます。 このSSに感想を付ける
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※この作品は1639.txt,1641.txtの続きです。 ※何の罪も無いゆっくりがナニでアレされます。そういうのが苦手な人は回れ右。 「さあ、まりさ君!君もお兄さんのスピア・ザ・グングニルで一緒にんほおおおおおおおおおおおおお!!しようじゃないか!」 まるで鳩が歩くときのようにいきり勃ったブツを前後に揺らしながらただ一匹俺の虜になっていない母ゆっくりまりさににじり寄る。 「いや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!ごないでえええええええええええ!!」 「おいおい、怖がったら鳩さんがかわいそうだろ?君がそんな態度をとるから泣いているぞ?かなちいよ、くるっぽーって」 と、腰を振ってまるで生きているかのようにのた打ち回らせる。何処からどう見ても鳩さんだよな! 「怯えないで!鳩さんは怖くないッ!!さあ、君もあまあまを味わってごらん?」 腰を突き出し、更にモノを強調する。するとまりさは喉元に刃を突きつけられたような表情で叫んだ。 「あま゛あま゛いやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 どうやらあまあまがお気に召さないらしい。そうか!もしかして・・・・・・ 「そぉい!!!!!!!」 俺はにんっしんしている分、母れいむより更に大きいまりさに勢い良く飛びつくと産道に鳩さん・・・否、千鳥をねじ込んだ。 「ゆ゛うぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」 「おおう・・・これは・・・この締め付けは・・・。この四方からの強烈な締め付けは・・・まさに四面楚歌魅力的(チャーミング)!!」 圧倒的な快感とはこういうことを言うのだろう。一瞬だが俺が魅了されてしまった。 「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 「ゆぎゃああああああああああああああああ!!やべでえええええええええええええ!!」 もはや一匹の野獣となった俺は猛り狂いながら止まることなく腰を振り続ける!!その耳にまりさの声が届くことなどありえない!! 「ぬりゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 「あがじゃんがあああああ!!でぢゃううううううううう!!」 「大丈夫さッ!!あがぢゃんが出来たらちゃんと結婚してやるよッ!!!!!!」 ナニ・・・いや、何?できちゃうじゃなくて、でちゃうだと?そんなことはどうでも良い!! 今!重要なのは!凄く気持ちが良い!ゆっくりまりさの中が无寿国への約束手形的な快感に満ち溢れている・・・ただそれだけだ!! 「ほりぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」 もはやこれは腰を動かしているのではない!快感という名の怪物が俺を操っているのだ! 「ゆっゆっゆ・・・いや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!いぎだぐない!!だれが!だれがだづげでええええええええええ!!」 徐々に自分も快感を覚え始めたことに恐怖した母まりさは助けを求めるが、もはやアリス級に欲望の虜となった子れいむたちは同じ子ども同士で交尾をし始めた。 ゆっくり同士で交尾をすれば子どもが生まれるし、子どもが生まれると未熟なゆっくりは死ぬ恐れもあるのだが、今の子ゆっくりたちにとってそんな事実は何の抑止力も持たない! ただ、満たされたい、あのあまあまに似た感覚をまた味わいたいという素朴な欲望に流されて子どもたちは互いを舐め合い、絡み合い、徐々に気持ちを昂ぶらせていく。 「だべえええええええええええええ!!すっぎりじだらじんじゃ・・・ゆっゆっ・・・!」 「はっはっは!死ぬほど気持ちが良いって?嬉しいなぁ!お兄さんも凄く気持ちが良いぞ!!」 最高のスキマを持つ魅惑のまりさに相応しい最高のスマイルをプレゼントすると、更に足を巻きつけて振動を強化する。 「ゆっゆっゆっゆゆ・・・だべえええ!!でいぶ、だづげでえええええええ!!」 「ゆ!あ、ゆっゆっゆ・・・ゆへぇ~・・・ゆぅうぅぅぅぅううん・・・」 しかし、媚薬の効果もあって最終的に890回イかされ、06回も俺のインペリアルシューティングよりも熱いモノを受けとったれいむはその圧倒的な快感によってあっちの世界に旅立っていた。 「諦めが悪いぞ、まりさ君!素直になったらどうだね?!・・・む?」 喘ぎながらも必死に抵抗するまりさに愛をささやきながら激しく振動を与えていると、不意に俺の玄爺を何かがくわえ込む気配がした。 一瞬、理解しがたい感触に困惑したが、この感触が快感に類するものだと判断した瞬間にその困惑は消し飛んだ。 何、気持ちよければそれで良いということさ! 「まりさ君!君の中のあかちゃんがあまあましているよ!」 容赦なく腰を振りながら胎内で起きている摩訶不思議を伝える。 「だべええええええええええええええ!!あまあまくわえちゃだべえええええええええ!!」 必死で絶叫すると、子どもが一瞬だけ躊躇した。つまり、中にもある程度の声は聞こえているということか。 その事実を悟った瞬間、俺は両手を母まりさの口の中に突っ込んで内側からの振動で感じさせつつ、喋れないようにする。 「あかちゃん!!それをおもいっきりしゃぶってごらん!!すごくあまあまで美味しいよ!!」 やっぱり聞こえているらしい。目論見どおりさっき以上に俺のセクスカリバーを咥えて攻め立ててくる。 「ふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 挿入とフェラを同時に味わうという未知の体験と、想像以上の快感によって俺の子どもはもはやカッチカチの金剛番長。 「まだまだあああああああああああ!!ふんっ・・・ふんっ!」 思わず達しそうになるのをこらえてラストスパートをかける!! 今まで以上に勢いづくピストン運動と四肢の振動。そして、もはや抵抗する気力も失ってしまった母まりさは顔を紅潮させて 「うっうっうっうっ・・・・・」と素直に快感に身を任せてしまっている。 「よぉし・・・良い娘だ!!」 口から手を抜いて顔の端をつかむと、いよいよフィニッシュ! 「ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!」 「んほおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!すっきりいいいいいいいいいいいいいいい!!」 こいつは凄い戦いだったぜ。まさかこの俺が1回もイかせる前にイかされそうになるとは。 いまだかつて無かった激しいプレイの後でぐったりしている母まりさの頭をなでて、お疲れ様と囁いてから、産道からモノを引っこ抜く。 ・・・・・・・・・・・・おや? 「んほおおおおお!しゅ、しゅっきりしていってね?・・・あれ?」 咥え込んでいた子どもが一緒に出てきてしまった。しかも、出た瞬間の衝撃でイってしまったらしく、いまだかつて聞いたことの無い産声を上げた。 「ふむ・・・」 そのにんっしんタイプにしては小ぶりな新生ゆっくりれいむを興味深げに眺めていると・・・ 「ゆっちぇちぇちぇちぇえ!」 何処からとも無く訳のわからない奇声が聞こえてきた。 とっさに声の主を探すと、先ほどすっきりし合っていた子どもたちの黒ずんだ死体の傍にかろうじてれいむとまりさの特徴を受け継いでいるが明らかに未熟児の幼いゆっくりが5匹ほどろくに動くこともままならず転がっていた。 人間の人差し指の爪ほどの大きさしかなく、こんなに小さいのではこの先長くないだろうと断言できた。 「おじさん!もっとあまあまちょうだい!」 そして、何も知らない子ゆっくりは俺の足元で無垢な笑みを浮かべている。 「ゆぅぅううう・・・まりさのあがぢゃああん・・・」 そして、親まりさはぐったりとしながらもわが子を求めている。 親まりさには、そして親れいむにもこの状況を打開する力は残されていないだろう。そう思った瞬間子どもたちの行く末に涙した。 「そうだな・・・!きみたちぃ・・・おじさんと一緒にあまあまですっきりしよう!」 そんな可哀そうな家族を俺は最後に惜しむこと無いあまあまの中ですっきりさせてあげることにした。 「さ、れいむ君!この小さな妹たちを口の中に入れてくれないか?そしたらあまあまをいっぱいあげるよ!ただし、絶対に飲み込んじゃダメだよ」 「ゆっくりりかいしたよ、おじさん!」と素直に頷いた子れいむは未熟児たちを口の中にいざなう。 それから、かなり小柄な子れいむを母まりさの中に入れて準備完了。あとは、残った蜂蜜とゆっくり専用媚薬を惜しむことなく塗りたくればすぐにでも始められる。 ・・・・・・悲運に見舞われた一家への慈愛いや、自慰に満ちた葬送を・・・。 「さあ、まりさ君!出産後でつらいかもしれないけどもうひと頑張りだよ!」 と、まりさの顔の両頬を掴んで持ち上げると、もはや双極の領域にまで達したといっても過言ではないMyソードを容赦なく突き立てた。 その直後、すばやくあまあまにむしゃぶりつく口内の子れいむ。そして更にその子の口の中では未熟児ゆっくりたちがまともに動かない体で必死にあまあまに群がる。 「・・・・・・!!?」 その瞬間俺の中を強烈な快感がポロロッカの如く駆け巡った。この快感は尋常じゃない。 まず、母まりさの動きが竿全体にゆっくりとした刺激を与えてくる。そして、子れいむが小刻みに刺激する。 そして、先っぽの玄爺に5匹の未熟児たちが一生懸命食むチクチクとした刺激か心地よい。7匹のゆっくりたちの奏でる旋律はいまだかつて俺が体験したことのないものだった。 これぞまさしく『イきぺにぺにの七重奏(セプテット)』・・・。イージーな連中には知ることに出来ない味わいだ!! しかし、ここでのんびりしている時間は無い。俺は今、自分の快感のためではなく、子どもたちの刹那の幸福のためにやっているのだ。 「ぬわああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 再び全力で腰を振りながら雄雄しい叫び声をあげる。 「「ゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆ・・・・」」 母まりさと子れいむによる喘ぎ声の合唱をBGMに己の士気を高め、さらに腰の振りを早くしていく。 「「「「「あまあま~♪」」」」」 子ゆっくりの中からかすかに未熟児たちの喜びの声が聞こえてくる。 その瞬間、俺はいまだかつて到達し得なかった領域へと足を踏み入れる。 限 界 突 破 !! 「「んほおおおおおおおおおおお!!すっきりいいいいい!!」」 「んほおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 直後・・・俺は人生最多量の精液を未熟児ゆっくりのいる子れいむの口の中へと解き放った。 そんな新体験もあって放心状態で帰路に着いた俺は、股間の魔剣を優しくひと撫で。 そこにはもはや子育てする余力があるとは思えないゆっくりの良心から引き取った、先ほど生まれた子れいむが隠れている。 どうやら俺のぺにぺにが気に入ったらしく、さっきからずっとこんな調子で鞘としての役割を果たしてくれている。 しかし、ちょっとやりすぎたかもと罪悪感を感じないこともない。 「さて、明日からは気をつけるか・・・」 そう自分に言い聞かせると軽く伸びをしてから急ぎ足で家へ向かっていく・・・予定だったのだが。 途中で一人の魅力的な女性に、いやゆっくりとすれ違った。 流れるような紫の髪。ぽっちゃりとしてやわらかそうな頬と小さくて愛らしい唇。そして眠たそうな瞳。 何より、あの大きな頭を支えるには明らかに小さすぎる体でよたよた歩く姿が実に魅惑的だ。 その子の姿を見た瞬間、俺のビッグサンは再びいきり勃った。 「やあ、そこの知的なお嬢さん!俺と一緒に図書館でゆっくりしていかないか?」 俺のあまりにも完璧なお誘いを、ゆっくりぱちゅりーは愛らしい笑顔とともに承諾した。 ---あとがき、だと良いな--- さて、こんな感じで一応完結しました。ちょっと物足りなかったかもしれませんがw お兄さんはこんな感じでこれからもゆっくり脳以上に自重することなく頑張っていくでしょう。 また続編を書くことがあるかもしれませんので、そのときにはまた生暖かく見守ってください。 byゆっくりボールマン このSSに感想を付ける
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とある場所、とある日。 ゆっくりまりさとゆっくりれいむが、仲良さそうにほほをくっつけてゆっくりしていた。 その顔は切なそうで嬉しそうで、どこか悟った様な風情をたたえていた。 「ゆ……そろそろれいむのばんかな」 「まりさのばんかもしれない」 顔を見合わせ、寂しそうに微笑む二匹。 「みんないなくなっちゃったね」 「うん、いないね」 ガランとした部屋を見渡す。 中には何もない。二匹以外のゆっくりは、カケラすら見当たらなかった。 元気なゆっくりちぇんは、一日前にどこかに行った。 頭の良いゆっくりぱちゅりーは、20時間ほど前に。 恥かしがりやのゆっくりみょんは、12時間ほど前に。 いつも三匹でゆっくりできていたゆっくりありすは、つい1時間ほど前に。 仲の良かったお友達。 皆が様々な方法でゆっくりできなくされ、様々な方法で殺されたのだろう。 「まりさのおかあさん、すごくゆっくりしたいいゆっくりだったね」 「れいむのおかあさんもゆっくりしてたよ」 もういない親兄弟を懐かしむ。 この二匹は友人や家族が連れ出されても騒がず、ただひっそりと二匹だけでゆっくりしていたため、ここまで持ったのだ。 「もっとゆっくりしたかったね」 「うん、ゆっくりしたかった」 だが、それももうおしまい。 不意に、ゆっくりれいむが弾かれる様に部屋から飛び出していく。 見えない手に捕まれた様にへこんだほほを、ゆっくりまりさは静かに眺めていた。 「ゆぐぐぐぐぐ! まりざぁ! ざよならぁ!」 「れいむ……」 れいむは、唐突な痛みも、これから自分の身に起こるであろう悲劇を嘆くでもなく、ただ一人残る友人との別れを惜しむ。 まりさは、そんな友人の末路を思うと、自然と涙がこぼれてきた。 「もっといっしょにゆっくりしたかったよ! それでかぞくになってあかちゃんもいっしょにゆっk……」 最後まで言い終わる前に、部屋から消えるゆっくりれいむ。 ゆっくりまりさは、ただ無言ではらはらと涙を流し続けた。 ぱさりと帽子が置かれた。 「ごめんね、なにもないからこれしかおはかにできないよ」 呟いて、帽子のないゆっくりまりさは、祈る様に目を閉じた。 そこは、先ほど親友が飛び出していった場所。痕跡すらない壁を見つめ、一時の別れを惜しんだ。 「さみしくないよ、またすぐいっしょにゆっくりできるもん」 まりさは、優しく、先ほどまでと同じ調子で壁に向かってゆっくりとほほをすり寄せた。 何度もしている内に、ゆっくりまりさの熱が伝わり、壁がほのかな温かみをまとう。 冷たい壁が、ほんの僅かれいむのぬくもりを残してくれた様で、まりさは幸せな気分になった。 「まりさはちょっとだけゆっくりしてるね、またあおうね、れいむ……」 もういない友人、もうすぐ会える友人との再会を楽しみに待ちながら、ゆっくりまりさは目を閉じた。 「「「ゆっくりしていってね!」」」 「ゆぎゅっ!?」 突然の大声に、ゆっくりまりさは目を開いた。 見ると、知らないゆっくり達が部屋にひしめき合っている。 ――あぁ『つぎすれ』にきたんだね。 一匹のゆっくりが、まりさの方を向く。 「ゆっ? ぼうしないまりさがいるよ!」 その声を合図として、数匹のゆっくりがまりさの方を向いた。 ゆっくり達は、何が面白いのか分からないが、楽しそうに声をかけてきた。 「ぼうしないこはゆっくりできるの?」 「できるよ! こんにちは、ゆっくりしていってね!」 「いっしょにゆっくりしようね!」 にこにこと声をかけてくるゆっくり達を尻目に、まりさは再び目を閉じる。 「ゆっ? ねむいの?」 「うるさくしてごめんね! ゆっくりねていってね!」 「ゆっくりべつのことあそぶよ! まりさは、またあとであそぼうね!」 ぴょんぴょんと離れていくゆっくり達。 楽しく遊ぶゆっくり達の中、不意におかしな感触に見舞われるものが一匹。 「ゆっ?! いだいよ! なにごれぇぇぇ!!!」 引きちぎられる様な痛み、吸い取られる様な感触に、ゆっくりまりさは悲鳴をあげた。 「ゆっ! なにこれ! これじゃゆっくりできないよ!」 「ゆゆっ! みょんなことしないでゆっくりしてね!」 先ほどまでまりさと一緒に遊んでいたゆっくり達は、急に顔の一部がわしづかみにされた様にへこんだ友人を前に、オロオロするばかり。 「ゆっくりたすけるよ!」 それでも、一部のゆっくりは即座に助けようと動いた。 数匹のゆっくりが、ゆっくりまりさの帽子や顔に噛み付き、何とかして元の下膨れに戻そうとする。 「「「むむむーーーーー」」」 「いだいいだいいだいいだい!!! やべでぇぇぇぇぇ!!!」 だが、それは効果がないどころか、ゆっくりまりさを弱らせるという最悪の結果を招いた。 それを見て、噛み付いていたゆっくりは口の圧力を緩める。 「ぐぐぐぐ……ゆっくりしたけっかがこれだよ!」 しゅぽんと音を立て、ゆっくりまりさは消えうせた。 「まりざぁぁぁ!!! まりざどごにいっだのぉぉぉ!!!」 「ゆっぐりでぎないよ! ごごじゃゆっぐりでぎないよぉぉぉ!!!」 「だじでぇぇぇぇぇ! おがあざんんんんん!!!」 ゆっくり達は、即座にパニックに陥る。 その様子を、帽子のないゆっくりまりさが、懐かしいものを見る目で眺めていた。 ここは、ゆっくり虐待スレの舞台裏。 虐待スレで虐待されるゆっくりは、ここから排出され、そのまま二度と戻ってこない。 今度残るゆっくりはどのゆっくりかは分からない、いやゆっくりが残るかすら分からないが、彼らはそれぞれに、それぞれの方法で殺されていく事だろう。 『おわらないゆっくり』 スレの変わり目に、こういう話はいかが? とか言って出そうと思ったけど、書き終わってみたらもう次スレ……ゆっくりした結果がこれだよ! by319 このSSに感想を付ける
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飛行機のスペックは技術的に正確ではありません、結構いい加減に設定しています 俺設定のゆっくりが出てきます 晴れた日の昼下がり、田畑が広がるのどかな町に空に羽根を付けた箱の様なものが飛んできた 数は4コほど、高さは約15m うーぱっくだ、上に数の分だけゆっくりを載せている ぱちゅりーが1匹、まりさが1匹、れいむ2匹と言った内訳だ 「ゆゆ!にんげんさんのはたけをみつけたよ!」 「いっぱいあるんだぜ!」 「うー♪うー♪」 口々にそう言いながら高度を下げていくゆっくりたち うーぱっくに乗って空から畑を争うという魂胆だろう 近頃はゆっくり用の罠が多くなっており、地上から畑に入ることはゆっくりにとっては困難になっている だからこそうーぱっくを使っての空からの侵入を試みたのだろう 「むきゅ!誰もいないわ!今のうちよ!」 先頭のぱちゅりーが大声で報じた それなりに隊列は整えてあるようでぱちゅりーを先頭にダイアモンドの形に編隊を組んで飛んでいる そのまま畑に着陸し、可能な限りの野菜を集めて帰る…そういう手筈のはずだった ゆっくりと高度を落としていくうーぱっく、地面までの距離は約10mになっていた 「そのまま降り・・・!」 その時ブーン…と言う音が近づいていて過ぎ去っていった 直後に大きな風とともに「バババッ」という音が吹きうーぱっくはバランスを崩しそうになる 無事を確かめようとお互いがお互いの姿を確認しあう、まりさ・・・れいむ・・・れいむ・・・どうやら三匹とも無事だ 後は…ぱちゅりーは?三匹は急いで目を動かしぱちゅりーの姿を探す、そして下の方に何かを見つけた うーぱっくに乗ったぱちゅりーは… 「「ばぢゅりぃぃぃいいいい!?」」 そう声を上げた物のすでにぱちゅりーを乗せたうーぱっくはあちこちから生クリームを飛び散らせながらきりもみ状に畑に落下していった 一斉に音が過ぎ去った方向に目をやる、何か「点」のような物が3つ見えただけだった いや、点が大きくなってきている?そう思っていると3つの「点」がオレンジ色に光った またかすかに「バババッ」という音がしたように聞こえた それが1匹のれいむが見た最後の光景になった 一匹のれいむを乗せたうーぱっくはれいむごと穴だらけになり放射状に地面に落ちて行った もう一匹のまりさをのせたうーぱっくは左側面がなくなりそのまま動きを止めた 「ゆぎゃああああ!?うごがないぃぃぃぃ!?どうなっでるんだぜぇぇぇぇ!?」 幸い、乗っていたまりさは奇跡的に無傷だったようだ、だが左側面が丸ごと無くなったうーぱっくは大きく左に傾きだした まりさはなんとか右に体重を寄せて姿勢を立て直そうとする しかしすでに物言わぬ箱になっているうーぱっくは飛ぶ力を失っていた 左に大きく傾きながら弧を描いてまりさをのせたうーぱっくは地面に落ちて行った 地面が速く大きく近づいていく、そして 「だずげでぇぇ…ゆびゃっ!」 最後まで必死の抵抗も空しく体の左側から地面に落下した、あんこが飛び散り四散する、その瞬間にまりさの意識は消えた しかし勢いづいて落ちたうーぱっくだった箱ととまりさだった饅頭は止まらず、そのまま2回転ほど転がりようやく動きを止めた オレンジ色の光の最後の獲物となったれいむを乗せたうーぱっく、痛みはない、しかし視界が大きく右に傾いた 「ゆゆ!?どうなってるの!?」 傾いた方向へ眼をやる―――うーぱっくの右の翼が無くなっていた 「う"う"う"う"う"う"う"う"う!!!!!!!」 「どぼじでうーばっぐのばねがなぐなっでるのぉぉぉおおおお!!!!」 痛みにたえながらうーぱっくは残った左の翼を必死に動かし姿勢を立て直そうとする 「ゆ、ゆっくりがんばってね!!もっとたかくとんでね!!」 冷静さをとりもどし、何をすべきかを瞬時に考えるれいむ そして必死にれいむもバランスをとるために左に体重を寄せる しかしそれが致命的なミスとなった、必要以上に寄せてしまいバランスを崩したうーぱっくは勢いよく逆さまになってしまう そのままうーぱっくから空中で放り出されてしまうれいむ、そのまま地面に頭から落ちて行った 「どぼじでぇぇぇえええええ!!??ゆぴゃっ!!」 高度を下げていた上に、木がクッションになって勢いを殺し地面に落ちたため、即死ではなかったが 木の枝で体中の皮が裂け、スキマからあんこがダラダラと染み出しており「ゆ”!ゆ”!」と声を漏らして痙攣していた、もう長くはないだろう なにも載せていないうーぱっくはと言うと、なんとか態勢を立て戻したものの今の高度を保つのが精一杯で上昇はできなくなっていた 地面との距離は約5m、ゆっくり程度の体ならそのまま潰れてしまう高さだ 「う"う"う"!!」 体から汗が吹き出しながら歯を食いしばり必死に残った翼を動かしている しかしまたあの音が聞こえてきた、上だ、音の方向を見てみる ―――そこにはうーぱっくを細長くした様な銀色の箱が飛んでいた、上の方についている丸いガラスの中には同じゆっくりが乗っている 中のゆっくりと目が合った、しかし黒いバイザーのような物をしていたため表情は見えなかった そしてオレンジ色の光が走る 「う"う"!?びゃ"ぁ"あ"!」 今度こそ真正面で「光」を見てしまったうーぱっく、その瞬間に意識は途切れ、そのまま空中でバラバラになり残骸が地面へと落ちて行った・・・ 加工所敷地内の端に位置する場所 200m程のアスファルトでまっすぐ舗装された道に銀色の細長い箱の様なものがタイヤを出して着陸しようとしていた、 キュっとタイヤとアスファルトが接触する音が聞こえ、最終着陸に入る 一気に速度が無くなっていき、一旦静止した後、透明のキャノピーが上に開くと中からバイザーが一体化したヘルメットをかぶった体つきのゆっくりまりさが下りてきた スィーに乗ってやってきたゆっくりぱちゅりーがワイヤーで「銀色の箱」を繋ぎとめ、近くの半円状のドームのような施設に引っ張って行く、このぱちゅりーも体が付いている このような手順を経て三つの「銀色の箱」は無事に着陸し、乗っていたゆっくりをおろして、建物の中へ引っ張られていった 加工所の職員一人と灰色のキャップ帽を被ったぱちゅりーが20匹ほどやってきてその箱が収納された「ハンガー」に入って機体を整備する P-⑨A シャープウーパック―――それがこのゆっくり専用レシプロ戦闘機の名前である 全長80cm、重量、10kg(搭乗員、装備除く)最大重量は25kg 最高時速150km、限界高度1000m ドススパークの素となるキノコで動く小型レシプロエンジンを搭載し、ドススパークの爆発を利用して弾丸を飛ばす専用機関砲を機首に2門搭載している また、いくつかのオプションパーツをつける事も可能だ 現在15機程製造されており、13、14、15番機が先ほど戦闘を行った なお、パイロットはれいむ種、まりさ種、みょん種、ちぇん種である、ありす種は機体をバンクさせる際に発情してしまうし、ぱちゅりー種は激しいマニューバに耐え切れない、れみりゃ等の捕食種は操縦技術を覚えづらい こう言った条件から加工所内で選りすぐりゆっくりを引き抜き、中枢餡を始めとする餡子増量処置を受け、体もつけて、体つきゆっくりになる 体力的にも頭脳的にも大幅に強化され、厳しい訓練を経た末にP-⑨Aのパイロットになるのである(整備、補給員には生クリームを増量した体つきぱちゅりー種が担当する) うーぱっくによる被害が増えてきた近年、空中から侵入して畑を荒らす手口が増加している また、うーぱっくによる機動力を得たゆっくりはその行動範囲を一気に広めてしまい、加工所の職員や虐待お兄さん等ではカバーしきれないほどになっている そこで優秀なゆっくりによるうーぱっくやゆっくりの対策部隊として試験的に設置されたのがこの「ゆっくり飛行隊」である 今日もゆっくりによる被害から人々を守るために空に上がり続けるゆっくり達 その目は一様にして悲しそうな目をしていた… アスファルトの地面にずっしりと両足をつけた体つきまりさが空を眺めていた それを不思議に思った加工所の職員が声をかける 「何か見えるのかい?」 その問いかけに寂しそうに笑うとまりさはこう言った 「青空だけさ」 このSSに感想をつける
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ゆっくりと勇気あるゆっくり 森の奥には、ゆっくりと言えど近づくことはない。 人間が入ってこれなくとも、更なる脅威が待ち受けていることを、ゆっくり達 は理解しているのだ――。 ・ ・ ・ 「みんな、ゆっくり理解したかな!」 「「「ゆー!」」」 ここは、森の中にあるゆっくり教室。 大人のゆっくりが、周辺の子ゆっくりを集めて、生きる術を教えるプレイスだ。 その間親ゆっくりは狩りにいそしむことが出来るため、この一帯に生きるゆっく り達は、他よりも比較的にゆっくり出来ていたのだ。ゆっくり教室を立ち上げた のは、一人のゆっくりれいむであった。回復の早いゆっくりであるに関わらず、 頬や頭に穿たれた古傷は癒えることはなく、子ゆっくり達に威圧感と、それに勝 る信頼感を与えていた。 数年前に行われた、ゆっくりプレイス調査。森の中で、さらにゆっくり出来る プレイスを探し出す、主に子ゆっくり達が大人に隠れて行った大探検だ。探索は 複数回に渡り行われ、その都度新しいゆっくりプレイスを見つけることが出来た。 その歩みを森の奥へと進めるまでは。 彼女はその「生き残り」であった。子供たちが尋ねても、森で何があったのか を詳しくは語らない。だが、森の奥にだけは行かないように、周りのゆっくり達 に話して聞かせるのであった。 「いいかい、草と草がこう絡まっていたら――」 「少し地面の色が違う場所、一部だけ草に覆われたがあったら――」 「敵を攻撃するには必ず集団で、連携をして攻撃――」 「複数の敵に襲われた時に姉妹が怪我をしたら、すぐ逃げるんだよ、それはおび き寄せるために殺していないのだから――」 などと、講義の内容は自然を生き抜くだけでなく、罠の見分け方、殺戮下にお ける生存方法などが主眼となされていた。そのため、大人達は彼女のことを、 「きっと狡賢い人間に酷い目に遭わされたのだろう」と考えていた。また、この 教育を受けた子供たちは、人間の罠に掛かることも、逃げ帰ることも多かったため、 教室が潰されることはなかった。 「あう゛っ! い、いだいよー!」 殺傷能力の少ない罠に掛かった子れいむが、涙ながらに彼女の元へ寄ってくる。 「どれどれ……ああ、これならすぐゆっくり治るよ」 「ほんとう?」 「ゆっくりしていなさいね」 子れいむの傷口に口をあて、モゴモゴと舐める仕草をする教師れいむ。彼女に は不思議な力があり、簡単な怪我であれば治すことが出来た。特殊能力と言うわ けではない。口内の傷口から餡子を出せるようになってしまっただけだ。重傷の ゆっくりを直すには自分の餡子に限りがあるが、軽傷であれば負担にもならない。 多少重い傷のゆっくりに、自分の頬を食べさせたこともあった。 「う゛ー、う゛ー、……う? 痛くない! ゆっくり治ったー!」 「「「せんせいすごおおおおおい!」」」 彼女は騒ぎ立てる子ゆっくり達をまとめながら、新たな罠について説明をする のであった。 「ゆっくり帰ってきたよ!」 一日も終わり、住処へと帰る教師れいむ。 「ゆっくりお疲れさま!」 「「ゆっくりしていってね!」」 つがいのゆっくりまりさが優しく出迎える。教師れいむはこのつがいのことを、 誰よりも深く愛していた。共に野原を駆け回った幼馴染。そして自分のせいで怖 い思いをさせた「生き残り」の一人。彼女はゆっくりまりさの愛らしい顔に刻ま れた、幾筋かの古傷を見るたびに、あの出来事を、考えの至らなかった自分の態 度を、深く憎むのであった。 「学校はゆっくり出来るの、れいむ?」 そんな自分の思いを見透かしたかのように、まっすぐ自分を見つめて話を振る つがいに、照れたように視線をそらすゆっくりれいむ。 「もうすぐみんな、卒業だね。これで皆ゆっくりできるよ!」 自分が教えることはもうあまり残っていない。後は自分達で考え、生き残る努 力をするだけだった。それに秋も深まっており、そろそろ餌集めの手伝いをしな ければいけない時期に差し掛かっていた。そこまで考えた彼女は、自分を見つめ る熱を帯びた視線に気が付いた。 「ま、まりさ……っ」 「れいむっ! わ、私の子をゆっくり生んでねっ! みんなを守れるくらい、勇 気に満ちた、可愛らしいまりさ達の赤ちゃん産んでねっ!!」 当たり前だよ、と、れいむは微笑んだ。だって、自分とまりさの子供なのだから。 優しく口付けをするつがいに、そう心で呟いた。 ・ ・ ・ 襲撃があった。 これから生まれる赤ゆっくりに思いを馳せて、次第に育つ枝ぶりを愛おしく眺 めていた、そんな時に限ってだ。 襲撃者は群れはぐれゆっくりだそうだ。飾りを失い、生き延びて、なお生き残る ために群れ、ゆっくりを襲うはぐれゆっくりだ。襲ったゆっくりから飾りを得る のではなく、命を奪い去るのであるから性質が悪い。飾りを奪い取ったとたん、 他のはぐれから裏切りの烙印を押されるのであるから、彼女らにすればそれは当 然なのだろうが。 きゅ、と唇をかみ締める。「生き残り」であるからには、例えゆっくりだとし ても忘れることの出来ない思い出があるのだ。教師れいむは、つがいのまりさと 共に住処を飛び出した。 ・ ・ ・ 「生き残り」の教育とその場の指示が的確であったためか、騒ぎは次第に沈静 化していった。死傷者は少なからずいたが、被害はそれほど多くは無かったのだ。 生存者を探し、残党を狩りつつ、ゆっくり教室を開いている広場にたどり着い た彼女達が見たものは、複数のはぐれゆっくりと、襲われ嬲られている教師れい むの教え子達であった。 「いっくぞー、ほーれ♪」 「ぎゃはははは! ゆっくりしね~♪」 「ゆ゛っぐぢいいいい」 「きゃっちぼーるはゆっくりできるなあ~♪」 ただ投げあうのではなく、皮を毟るように子ゆっくりをほおり投げるキャッチ ボールなど、存在していいはずがない。 「ほーら、まりさの体はゆっくりしてて美味しいだろ~?」 「あがががが! あがっががが!」 小さい口に無理やり大人の体をねじ込んで、顎を引き裂く真似など許せるはず がない! 「ほーれ、ぷっすぷっす♪」 「いだあああ! ゆっぐぢおうじがえどううううう!」 体を貫く細い枝は迫害された時に埋め込まれたのだろうか、悪意を憎悪として 他者に向けるなど、してはならないのだ!! 教師れいむはその鬼畜どもに体当たりを食らわせた。 「ゆっくりとしんでね!! ゆっくりとしんでいってね!!」 憎い憎い飾り付きをいたぶっていたお楽しみを邪魔されたはぐれゆっくり達は、 いきりたちその牙を彼女へと向けた。注意をこちらに引き付けたところで、死角 に回り込んだつがいまりさが攻撃を仕掛ける。一撃必殺とまでは行かないが、目 の部分に体当たりをすることで大幅に戦闘力を削ぐことは出来る。 一撃ごとに姿をくらまし、教師れいむが挑発し、また一撃を加えるという作戦 は、極めて効果的であった。問題は、駆逐に時間を要したことだ。 「ぜんでぇ……たずげ……」 「ひぃ……ゆっぐりじだ……」 「おがあじゃ……」 最後の一匹を屠るまで、生命力の乏しい子ゆっくりたちは着実に命を散らし始 めていたのだ。教師れいむが子ゆっくり達を助けるために番いの傍を離れた、そ の刹那。息を潜め、死んだふりをしていたはぐれゆっくりが、猛然とつがいまり さに襲い掛かった。 不意を付かれたつがいまりさに為す術はなく、教師れいむが助けに入るその数 瞬きの間に皮膚を割かれ、餡子をすすられてしまった。 ――致命傷。だが、自分の餡子を全て吹き込めば、つがいまりさは息を吹き返 すだろう。だがそれを押し止めたのは、他ならぬつがいまりさであった。 「どーじで! までぃさ死んじゃうよ!?」 「まりざより……あのご達を……お願いじばず」 「でも、でも……!」 「まりざをだすけだら、あのご達は……」 つがいのまりさは助けられるだろう。だが、つがいまりさを助けてしまったら、 今助けを求めている子ゆっくり達は、一体誰がその命を助けると言うのであろう か。教師れいむには、番いの言いたいことは痛いほどよくわかった。 「でもっ!」 「まりざばっ!!」 引きつったように笑みを浮かべて、送り出すように告げるつがいまりさ。 「か弱いゆっぐりを助ける、そんな優しいでいぶが、だいずきでず……っ!!」 「……!! ――ごめん! ごめんでばでぃざ! だずげらでなぐで、ごべんで えええ!」 一生をかけて愛した番いの最後に背を向けて、己の勤めを果たそうとする彼女 に向けられた一言は、彼女の勇気を奮い立たせるに足りるものであった。 ――ありがとう、ゆっくりと愛してくれて―― 「産むからで! でいぶだじのがばいいあがじゃんを、とてもいざまじいあがじ ゃんを! か弱いゆっぐでぃをだずげる、ゆっぐりなあがじゃんを産むがだで! だから、――ゆっぐりじでいっでで!!!!」 返事は聞こえなかったが、彼女の胸の中では、最愛のまりさがゆっくりと微笑み を浮かべていた。 ・ ・ ・ 生き残ったゆっくり達を迎えたのは、惨状であった。教室のあった場所に累々と 積もるはぐれゆっくり達の屍骸。痛ましく寄り添う教師れいむとその番いの屍骸。 そして教師れいむから猛々しく伸びる新たな命と、怪我も癒えた子ゆっくり達の姿 であった。 「「「ゆっくりしていってね!!」」」 敵が居ないこと、自分達の子ゆっくりが無事なことを喜び、集落の勇者達が命を 落としたことに絶望し、その勇者達が新しい希望を紡いでいたことを、複雑な心境 ではあるが、喜んだ。 頬の傷を癒してもらおうと教師ゆっくりを探していたゆっくり達は、彼女がも う居ないことを嘆いた。 「先生の顔を食べると、傷が治って、とてもゆっくり出来たんだよ!」 「ゆっ、本当だよ! 他にも直してもらったれいむもたくさんいるよ! 昨日も!」 「先生は食べた時もぜんぜんゆっくりだったよ! だから直してもらいたかったの に……」 なるほどと大人のゆっくり達は思いを馳せる。確かに、幾度か怪我を直してもら った覚えもあった。ある者が呟く。 この赤ちゃん、先生の子供だよね! じゃあきっと、……。 ・ ・ ・ 煌き始める地平線に、輝く未来に向かって伸ばされた枝は、ゆっくりを守り抜き、 ゆっくりと生きるはずの、勇ましく生きるはずのその命は、ただの一度も朝日を拝 むことはなかった。 このSSに感想を付ける